"マネジメントが苦手"な私がリーダーとして得た気付き
冒頭でもお伝えしたように、私はあまり集団やチームでの活動が得意ではなく、またマネジメントという言葉にも苦手意識がありました。
そもそもなぜリーダーという役割に苦手意識があったのかと考えると、「マネジメント=管理する」というイメージがあったこと、またいわゆるマネジメント論や「リーダーとはかくあるべし」といった考え方があまり好きではなかったからでした。しかし、実際にリーダーとして働きはじめて気付いたことがふたつあります。
- リーダーやマネージャーは物事を決める際に必要なまとめ役である
- 必ずしもメンバーとの間に上下関係は必要ない=平等な立場でも役割は成り立つ
たしかに組織図上では役職があったり、リーダーと呼ばれたりしますが、人間関係を上手く構築できれば、平等な立場でも役目はこなせますし、メンバーも極端な忖度や遠慮のあるコミュニケーションは必要ないのです。このことに気がついてから、リーダーの立場でも以前のように仕事ができるようになりました。
目標設定の「内部要因」「外部要因」を整理しよう
リーダーという役割の捉え方が変わったことでチームワークに対する拒絶反応は小さくなりましたが、同時にリーダーにとって目標設定は大きな課題だと感じるようになりました。
目標設定を行う際は、自分たちで改善できる「内部要因」、自分たちでは改善できない「外部要因」のどちらなのか、または混在したものなのかを判断しなければなりません。目標が外部要因だけで設定されている場合、目標そのものや実績に心の底から納得できない状態が起こりやすく、チーム内に不満がたまりかねません。理想は目標を内部要因のみで設定することですが、現実問題、どうしても外部要因も混在します。
目標に内部要因と外部要因が混在する場合、私は次のような工夫をしています。
- 振り返り・評価の際に内部要因と外部要因を分ける
- 内部要因がどれだけ改善できたかに焦点を当てる
- 外部要因については意見や分析をまとめ、会社全体にはあくまで事業の参考データとして共有する
また、目標は高すぎても低すぎてもいけません。どんな目標レベルの設定も重要なポイントです。目標レベル設定のコツは、過去の経験や実績、また実現可能性を吟味することです。
ちなみに、自発的にさらに高い理想目標を立てるのも良いですが、実際の目標と理想目標を混同してしまうと、実際の目標は達成しているのに「まだ目標が達成できていない」と不当に過小評価してしまいかねない点には要注意です。目標設定はチームにとって重要な成長記録です。各自が納得できる目標を設定したいものですね。