営業視点から考えるデータドリブン
請求書をはじめとする帳票の電子取引や企業のデータ活用を支援するウイングアーク1stにてマーケティング部門の執行役員を務めている久我温紀です。
現在はマーケティング部門の責任者ですが、キャリアのスタートは営業部門。法人向けソフトウェアのアカウントセールスとして5期連続トップセールスを達成し、最年少マネージャー、東日本営業統括責任者などを歴任、およびインサイドセールスやセールス・イネーブルメントチームをはじめ数々の新組織を立ち上げてきたこともあり、セールス&レベニューエバンジェリストとしての活動も行っています。
今回の連載では、マーケティング視点はもちろん、営業視点から「データドリブン」について解説し、理想的なあり方や具体的な活用方法もご紹介したいと思います。第1回となる今回は、そもそもデータドリブンとは何か、なぜデータドリブンが重要になってきたのかについてお話しします。
データドリブンの潜在的価値とは
昨今多くのビジネスシーンで耳にするようになった「データドリブン」という単語。実は、明確な定義があります。「目的達成に必要なデータを収集し意思決定に活用するためのサイクルとプロセス」です。
単なる「データ収集」「データ活用」の領域を超え、経営者による意思決定にも取り入れられる手法で、McKinsey & Companyも『ハーバード・ビジネス・レビュー』(ダイヤモンド社/2019年6月号)において「データドリブン経営により企業競争優位性は絶対的な差がつく」とその重要性を説いています。さらに同誌ではデータドリブンによる潜在価値試算は、日本のGDPの約3倍にあたる1,500兆円にものぼると分析しています。
競争優位性は早ければ早いほど高まるものです。そのため、多くの企業においてデータドリブンの導入は喫緊の課題と言えるでしょう。