コロナ禍で商談の流れ・方法が大きく変化
当社ユニラボは、BtoB受発注プラットフォーム「アイミツ」を運営しています。「アイミツ」は、何かの業務を他社へ発注したいビジネスパーソンと、お仕事を受注したい企業を、適切かつ効率的にマッチングするサービスです。当社はこのサービスを通じて、毎日発生する受発注プロセスから、企業間取引に関するトレンドデータを集積しています。
全3回を予定している本連載では、これらの蓄積されたデータと考察を交え、中小企業のBtoB商談の最前線と今後のトレンドについて、多くの企業の発注をご支援してきた私がわかりやすく解説します。第1回「企業間取引データから見る中小企業のBtoB商談トレンド 情報収集プロセスは“外部化”へ?」では、現在の営業のトレンドをファクトベースで解説しました。第2回となる今回は、コロナ禍前後で問い合わせが増えた業界、減った業界について解説します。BtoBの領域で、マーケティング、営業、カスタマーサクセスなど、セールスにかかわるすべての方の一助になれば幸いです。
今回のテーマに入る前に、かんたんに前回のポイントを整理します。まず、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、多くの業種で提案・クロージング・成約後フォローまで、オンラインで対応する商談への移行が進んだことが明らかになりました。リード獲得も、オーガニック検索による流入、ウェビナー、マッチングサービスの活用など、オンライン上の施策が相対的に重要性を増しています。
さらに、リード獲得からクロージングまでを営業職が責任を持ち、組織がフィールドセールスに注力していた流れも大きく変わりました。つまり、リード獲得やリード育成までをオンライン上でマーケティングチームが行い、商談からクロージングまでをオンライン商談ツールを用いてインサイドセールスが担い、成約後のフォロー、稼働率アップ、アップセルなどをカスタマーサクセスがオンライン商談ツールやチャットツールで対応するというように、かつてのフィールドセールスの役割が分業化される流れへと変化しています。
では、商談・営業活動の流れを大きく変えたコロナ禍で、各業界で起こった問い合わせの増減について見ていきたいと思います。