営業のニューノーマルーーデジタル活用は今後も避けられない
本連載を書き始めた1~2月ごろは、「新型コロナウィルスで影響が出ているのは海外だから日本は大丈夫」という雰囲気が日本国内にあったように思う。しかしながら、ここ数ヵ月で状況は一変し、緊急事態宣言が出され、勤務体制の変更や飲食店・接客業の営業自粛などさまざまな影響が広がってきた。
残念ながら、図1で示すように新型コロナウィルスへの対応は、まだしばらくかかることになる。また、「ニューノーマル」という世界においてデジタルを活用することはもはや不可避だとも言える。
図1:コロナウィルスによる行動変容
ニューノーマルを象徴する「3つの密」を回避するため、「ソーシャルディスタンスの徹底」「衛生管理の徹底」「非接触の徹底」などが今後、さらに重要視されることになるだろう。そして、テレワークの活用に代表されるように、対面型から非対面の販売・営業へと一定数はシフトしていくはずだ。
「やりにくさ」も残しながら、社内業務はもちろん、クライアントとのプロジェクトワークや商談の多くはテレワーク環境で行うことを余儀なくされてきたこの数ヵ月間。徐々に慣れ始めている読者もいるかもしれない。
しかし同時に、テレワークが進むにつれて、「商談現場のブラックボックス化」がさらに加速したと感じている読者も少なくないのではなないだろうか。テレワークのメリットは移動時間の削減やワークライフバランスの確保などさまざまあるが、「相手の表情が読めない(空気が読めない)」「会話をするためだけに新たな資料を作成しなければならない」というデメリットもある。
そして、テレワークの最大のデメリットは「孤立感」であるが、ワークログの取得やSales Techツールを活用したデータ取得・分析・可視化はこのようなデメリットを解消し、マネジメント上も重要な役割を果たすことになる。