人事DXシステム「One人事」を提供するOne人事は、Z世代に「会社からの評価に関する調査」についてアンケートを実施した。また、多くの企業で夏の賞与が支給される時期に合わせ、給与額や賞与額に影響する会社の評価制度に対しての認識についても調査した。その結果、自身の業務成果と会社からの評価には大きなギャップがあることが明らかになった。
自分の給与額について、「低い」と回答58.3%、「高い」と回答11.3%
自分の給与額について、約6割のZ世代が「低い」と回答した。理由として「物価は上がっているのに一昔前の給与額という感じ」「基本給が増えない」「新入社員の時から変わっていない」「残業しないと、手取り20万にならない」「拘束時間が長い割に支給額が低い」「労働量に賃金が見合っていない」「負担する責任に比べて少ない」との声がよせられた。
一方で、「高い」との回答は11.3%と低い結果に。理由として「業務内容に合わせて、しっかりと給与も上がっていく」「会社も若い子を育てるのに力を入れているから環境はとても良い」との声が。若手の育成に力を入れており、年齢に関わらず業務内容に合わせて給与が上がる環境の場合は、社員にとっても満足の様子である。
評価基準は納得性・公平性に欠ける?「自分の能力を正しく評価されていない」と回答が41.3%
自分の能力に関して会社からの「正しく評価されていない」との回答が41.3%と半数に迫る勢いだった。理由として「特に評価基準が知らされていない」「評価基準が曖昧で、いつも平均的な評価」「能力を発揮できないところに置かれて評価されるいわれはない」「適材適所って考えがない」「他部署の倍以上仕事をこなしているのに評価が変わらない」と評価基準の曖昧さや能力を発揮できない環境に置かれていると納得がいかないという声や、「上司がきちんと評価してくれているかわからない」「評価の際に上司の内情が大きく絡んでいる」「上司が部下を全く見ていない、評価していない、自己中心的」「経営都合により途中で止まる案件もあるのに、それを個人の評価に影響がでるのはおかしい」と評価の公平性に欠けるとの声もよせられた。
一方、「正しく評価されている」と回答した方の理由として「目標管理シートで評価されている」「個人面談がある」「フィードバック面談がある」「若い人でも昇進している」「賞与の査定等で、自身の業務に関してプラス査定がされている」「昇給制度と今の能力値が見合っている」との声もあり、面談の実施や管理シートなどを通し、会社が従業員の能力を把握、正しく評価しようとしているという実感がある様子も見うけられた。
根強く残る評価制度、年功序列。勤務先の評価制度は「成果主義(18.9%)」「能力主義(17.9%)」「年功主義(16.3%)」が上位を占める結果に
勤務先の評価制度について聞いたところ、個人の具体的な成果に基づいて評価する「成果主義」が18.9%、個人のスキルや知識に基づいて評価する「能力主義」が17.9%、年齢や勤続年数に基づいて評価する「年功主義」が16.3%と上位を占める結果に。
担当する職務や役割に基づいた評価「職務主義」は9.2%、組織やチームへの貢献度に基づいて評価する「貢献主義」は3.8%、年間の給与をあらかじめ決定し、分割して支給する「年俸制」は3.1%、企業の業績に応じて報酬が決まる「企業業績連動制」は2.8%と少数派だった。
Z世代が望む評価制度とは?「年功主義」がトップ3にランクイン 「成果主義(21.5%)」「能力主義(20.8%)」に次ぎ「年功主義(11.1%)」が上位に
「社員のやる気が上がる」「成果を出すのは当たり前」「頑張った分だけ評価されたい」「成果が自分より出ていない人が年齢などによって自分以上に給料をもらっていたら不平等」と、「成果主義」を希望するZ世代が一番多い結果だった。
また、「能力やスキルがある人とない人が同等の給料はとても不公平に感じる」と「能力主義」を希望する声もあり、自身の仕事に対する成果やスキルを評価基準としてほしい様子。一方で、「スキルなどで他人とか比べられるのは、頑張る理由にもなるが苦痛になる」「(現状)勤続年数が多く優秀な人が正しく評価されていない」と「年功主義」を希望するZ世代もいた。
【調査概要】
調査期間:2024年6月17~25日
調査対象:16歳~28歳、男女、正社員として勤務する社会人
有効回答数:435名
調査方法:インターネット調査