ベネッセコーポレーションは、2023年度の新入社員研修に関わる人材育成担当者643名を対象に、新入社員研修における課題意識・実施状況等に関する調査を実施した。
調査概要
- 調査名称:新入社員研修に関するアンケート
- 調査目的:新人研修におけるトレンドや実施における課題を明らかにする
- 調査手法/時期:インターネット調査/2023年2月17日~2月20日
- 調査対象:2023年度の新入社員研修に関わる人材育成担当者
- 回収数:有効回答643
調査結果
1. 新入社員研修の課題のトップは「自社への定着と早期離職の防止」
「Q. あなたのお勤め先における、2023年度の新入社員研修について、課題に感じていること・悩んでいることはありますか。あてはまるものをすべてお選びください」と質問したところ、新入社員研修での課題・悩みのトップは、「自社への定着、早期離職を防ぐこと(34.7%)」となった。
2. 新入社員研修では「早期の戦力化」を求める傾向
「Q. あなたのお勤め先における、2023年度の新入社員研修で、新入社員に得て欲しいことを以下の中からすべてお選びください」と質問した。その結果、新入社員に研修で得て欲しいことのトップは、「業務に必要なスキルや知識を早期に習得すること(47.3%)」となり、約半数の企業が新入社員の即戦力化を目指していることがわかった。
3. 半数が「IT関連」の研修を実施
「Q. あなたのお勤め先における、2023年度の新入社員研修の研修内容(スキル)をすべてお知らせください」と質問したところ、70.6%が「セルフマネジメント」「プレゼンテーション」といった、ビジネススキルを内容とした研修を実施していると回答した。また、「情報セキュリティ」「DXの基礎」といったIT関連の研修も51.8%が実施していることがわかった。
4. 「オンライン形式」の研修が約6割
※研修形式の定義
- オンライン形式:eラーニング/動画学習、オンライン形式のグループワーク、オンライン形式の講義
- 対面形式:対面形式のグループワーク、対面形式の講義、対面形式での合宿
研修の形式をたずねたところ、「対面形式」の実施が76.4%となった。一方、「オンライン形式」も59.9%が実施していることがわかった。
また、「対面とオンラインの両方(ハイブリッド)」を実施する企業が45%となり、そのうち75.4%がハイブリッド形式の有効性を感じていると回答した。
ハイブリッドの利点(自由回答)
- 「オンラインのみだと緊張感に欠け、オフラインのみだと疲れてしまう。場合によって分けるのが良いと感じた」(薬品・化粧品・化学関連業)
- 「オンラインで最初に研修を受けてもらってからで対面研修に参加してもらうと、新入社員もある程度知識を持って参加できるので、教える側としてもやりやすく安心できる。新入社員からの質問のレベルも高くなる。新入社員はこれから働くことへの不安が大きいため、対面で会話するほうが安心できると思う」(広告代理業・調査業・マーケティング業)