Slackがアフターコロナにおける働き方の変化とテクノロジーの活用の実態について、日本を含めたアジア太平洋地域のナレッジワーカーを対象に実施した「はたらき場所改革に関する調査レポート」の結果を発表した。
アフターコロナにおける日本の職場満足度は3ヵ国中最下位
- 日本のナレッジワーカーを対象に今後の働き方について尋ねると、37%がリモートワークの経験をしておらず、17%が「職場勤務に戻る予定」と、合計半数以上(54%)がオフィス中心の働き方であることが明らかに。この傾向は、韓国(60%)に次いで高い割合で会った。
- アフターコロナの職場勤務に関して、従業員の意向が反映されていると感じる日本の回答者は35%で、これは調査対象の中でもっとも低い数字であった。これに関連して、「企業のオフィス再開に満足」している割合も3ヵ国中最下位(37%)であった(オーストラリア:64%、韓国:55%)。
- 半数以上の日本のナレッジワーカーは「リモートワークを継続したい」と考えているものの、その働き方の課題としては新入社員との交流(40%)や、同僚との関係構築(40%)が挙げられた。
コロナ禍で加速したデジタル化の「価値の最大化」が課題に
- 業務上のテクノロジーの活用について尋ねると、「テクノロジーによって在宅勤務の効率性が向上した」と回答した割合は日本が最下位(52%)となり、「テクノロジーが職場の文化や業界全体にポジティブな影響を与えた」と感じている割合も日本がもっともも低い結果(40%)に。
- 調査に回答した日本のナレッジワーカーの42%が「6つ以上の業務アプリを利用」しており、アプリの切り替えに平均1日21分費やしていると回答。これは、年間で約10日半に換算され、業務効率化のためにテクノロジーを採用している企業が多い中で、「アプリの切り替え」という新たな業務の発生が推察される結果に。
メールに代わるプラットフォームの必要性も顕在化
- 日本の回答者に現在主に活用している社外コミュニケーションツールを尋ねると、メール(28%)、オンライン会議(20%)、電話(17%)が挙げられた。なお、メールでのコミュニケーションにおいては「返信の遅さ(24%)」や「作成に時間がかかる(16%)」などの効率性の課題のほか、「共有される情報が不十分(18%)」「認識の違いに不安を感じる(15%)」など不満を感じているナレッジワーカーも散見された。
- 回答した日本のナレッジワーカーのふたりに1人(61%)は、「社外とのコミュニケーションを単一のプラットフォームで行いたい」と回答していた。
調査概要
- 調査対象国:日本、オーストラリア、韓国
- 実施対象:雇用者数100人以上の企業に勤務する6,009人(日本:2,006人、オーストラリア:1,000人、韓国:1,001人)のナレッジワーカー
- 期間:2021年10月12日~11月16日