ノークリサーチは「時間外労働の上限規制」や「少子高齢化」といったビジネス環境の変化における対策として、中堅・中小企業がどのような支援策を求めているかの調査を実施し、その分析結果を発表した。
「時間外労働の上限規制」に際して、「業務システム改善」による支援を必要とする企業の割合は年商10億円が境界線となっており、それより高い年商帯では2~3割程度、低い年商帯では1割強に留まっていることがわかった。
一方、「業務フローの見直し」では回答割合が2割を越える境界線が年商5億円まで下がっている。そのため、年商規模の小さな企業層も含めた幅広い支援策を展開したい場合は「業務システムの更新/刷新」だけでなく、「業務の流れや慣習の見直しをサポートする」といった取り組みが重要となってくるとのこと。
「業務フローの見直し」の支援策においては、どのようなIT企業を手本とすれば良いのかを知る手がかりとなるのが、以下のグラフである。 赤帯で示されているのは年商500億円未満の中堅・中小企業全体におけるプライム販社/SIerの社数シェアである。一方、青帯が示しているのは「働き方改革に伴う残業時間の上限規制遵守における支援策として、業務フローの見直しを必要としているユーザ企業」に限定した時のプライム販社/SIerの社数シェアである。
大塚商会、NTTデータ、リコーといった大手の販社/SIerは、中堅・中小企業全体におけるプライム販社/SIerとしての社数シェアだけでなく、働き方改革に伴う残業時間の上限規制遵守において業務フローの見直しによる支援策を提供する相手としても ユーザー企業から支持を得ていると分析。
また 日本IBM、NECネクサソリューションズ、富士通マーケティングなど のように「業務フローの見直しを提供する相手」としての社数シェアがプライム販社/SIer全体での社数シェアを上回っているケースもある。
調査元では、こうした販社/SIerがユーザ企業から評価を得ているポイントは何かを理解することで、業務フローの見直しによる支援策を提供する際に注力すべき取り組みが見えてくると考えている。
本リリースは、「2018年版社会情勢や法制度が中堅・中小企業のIT活用に与える影響レポート」のサンプル/ダイジェストである。