リコーは、納品書の業務プロセスをデジタル化し、中小企業の生産性を革新するクラウドソリューションとして「RICOH Cloud OCR for 納品書」を2020年3月9日に発売する。
同社は、OCR結果の確認・修正をBPO(アウトソーシング)で行う「RICOH Cloud OCR for 納品書 +BPOサービス」を2019年12月から提供してきたが、より手軽に導入したいユーザー向けに修正を学習する新たなAIを搭載した同ソリューションを追加。複合機や電子黒板、カメラなどのエッジデバイスと、さまざまなサービスをクラウド上で連携させ、ユーザーの生産性革新を実現する同社の「EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES プラットフォーム」に対応したアプリケーションとして提供する。
同ソリューションは、紙の納品書を文字データ化するクラウド型AI帳票認識OCRソリューション。紙の納品書を同社の複合機あるいは他社製のデバイスでスキャンする、もしくは納品書のPDFデータをクラウドにアップロードするだけで、同社独自の帳票解析技術と画像処理技術を搭載したAI(人工知能)が、事前の帳票を定義せず納品書に記載された納品日、仕入元企業名、商品コード、商品名、数量、金額などの情報を自動認識し一括データ化する。データ化した情報はCSVファイルに出力することで仕入管理システムや販売管理システムと連携可能。
AIを活用することで、納品書情報をデジタルデータ化するだけでなく、修正データを学習して進化することが特徴となっている。それにより、人の目による確認・修正を行、先行のBPOサービスと比べてリーズナブルな料金体系を実現し、在庫管理などのよりリアルタイム性が求められる業務に適している。
同製品の主な特徴は、下記のとおり。
同社独自のAI採用による高精度なOCR
- SE(システム・エンジニア)による事前の帳票定義設定をすることなく納品書情報のデータ化が可能となり、SEによる帳票定義にかかる導入費用がかからなくなった。
- AIで強化された画像処理技術を搭載することで、画像の歪みや社印にかかる文字、白抜き文字などの高精度なOCR変換を実現。
容易な操作で納品書入力業務の負担を軽減
- クラウド上に納品書をアップロードするだけで、納品書を一括データ化。
- データ化された納品書情報は、CSV出力することで仕入管理システムや販売管理システムなどへの連携が可能。
- RICOH IM Cシリーズとの連携を実現したことで、複合機のパネルに表示された専用の読み取り画面上でスキャンとクラウドへのアップロードを容易にできる。
マスターによる入力補助
- 使用している商品マスター・仕入先マスターをインポートすることで、OCRアプリケーション内で商品コード・仕入先コードの入力が可能。
- AIが入力したマスター情報を学習することで、入力の工数を削減可能。
AIによる修正の学習で低コストを実現
- BPOサービスによる確認作業を省略することでコストを抑え、リーズナブルな料金プランを実現。