独り立ち後の「適用・熟達」がいちばんの課題に
第2回では、良い商談を生み出すスキルとナレッジ、商談構成を解説しました。しかしそれらを理解しても、実際の商談で実践することは容易ではありません。そこで日々の「営業トレーニング」が重要になります。
スキルを習得するためには「学習・記憶・練習・適用・熟達」という5つのステップが存在し、それぞれ適切なトレーニング方法があります。営業においても、そのステップが大きく変わることはありません。たとえば新入社員の場合、オンボーディング期間に「学習・記憶・練習」をこなし、独り立ち後の実際の商談において「適用・熟達」のステップに移ります。
このように営業トレーニングを大きくふたつに大きく分けたとき、多くの企業で問題となるのが独り立ち後の「適用・熟達」です。このステップではマネージャーの「フィードバック」がもっとも重要となります。しかし第1回でもお伝えしましたが、ファーストラインマネージャーがフィードバックの時間を確保できないことや、その手法を知らないことが、メンバーの商談スキル向上の大きなボトルネックになっているのです。
そこで今回は、営業スキルを向上させる「営業トレーニング」について、オンボーディング期の「学習」から独り立ち後の「熟達」まで順を追って解説していきます。