音声コミュニケーションツール「VOICHAT」を開発・運営するVOICHATは、2019年~2023年に新卒入社した会社員110名を対象に、新入社員時代の上司・先輩とのコミュニケーションについての意識調査を実施した。
【調査概要】
- 調査概要:新入社員と上司・先輩のコミュニケーションに関する意識調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2024年3月25日〜26日
- 有効回答:現在も新卒で入社した会社に勤めている、新卒入社5年目までの会社員110名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。
業務に関することだけでなく、人間関係やキャリアプランについても相談
「あなたが新入社員時代に、上司や先輩に対して行っていた質問・相談内容を教えてください。」と質問してみたところ、「具体的な作業の進め方」が57.3%、「業務内容」が50.9%、「仕事の進捗」が38.2%、「仕事の目的」が35.5%、「アイデアの出し方」が22.7%という回答で、携わっている仕事に直接関係することが上位を占めた。 また、「職場の人間関係」(22.7%)「社内のルール・社会人のマナー」(18.2%)といった職場での振る舞いのほか、キャリアプランやプライベートと仕事の両立方法などを相談をしている人もいた。
約半数が、「会議以外の業務時間中」に質問・相談
新入社員が上司や先輩に質問・相談するタイミングは、「会議以外の業務時間中」が46.2%でもっとも多く、次いで、「1on1ミーティング中」が38.5%、「ランチタイムや休憩時間中」が37.5%、「外出時や会議前後の移動中」が27.9%、という回答だった。一方、「メールやチャットで質問・相談している」のは10.6%だった。
- ちょうどいい質問・相談の頻度、週1~3回が54.8%
上記設問に関連して新入社員時代、どれくらいの頻度で質問・相談できるのがちょうどいいと感じていたかについても調査したところ、1日1回~数回が2割強、週数回が約4割という結果になった。
質問・相談できない理由は、タイミングのズレや遠慮
「聞きたいタイミングで質問・相談できていたか?」という質問で、「満足にできていた(18.2%)」以外を選んだ82名を対象に、聞けなかった理由と影響を質問したところ、聞きたいタイミングで質問・相談できなかった理由としては、「上司や先輩が不在がちでタイミングが合わなかったから」が39.0%、「リモートワークで話しにくい環境だったから」が31.7%という回答だった。
また、「上司や先輩が忙しそうで話しかけづらかったから」が28.0%、「上司や先輩がどんな人かわからず、話しづらかったから」が24.4%と、高い割合で、遠慮や気後れで話しかけづらいと感じている新入社員がいることもわかった。そのほか、「出社した際、職場となるフロアやビルが分かれていたから」という回答が17.1%となり、今回の調査は2019~2023年までの新卒入社が対象ということで、コロナ禍の影響もうかがえた。
新入社員の10人に1人が異動や離職を検討
「あなたが聞きたいタイミングで、質問・相談できなかったことにより、どのような影響がありましたか」と質問したところ、「仕事のモチベーションが低下した」が39.0%、「仕事中に不安や焦りを感じた」が29.3%、「上司や先輩への不信感・不満感が高まった」が18.3%などでエンゲージメントの低下を訴える回答が多く、「風土が合わないと感じて入社を後悔し、異動や離職が頭をよぎった」という人も1割を超えた。
また、「サービスの品質が低下した」が36.6%、「仕事の進捗が遅れた」が14.6%と、仕事への直接の悪影響も生じており、「他人に頼らない自己解決能力が身についた」が4.9%と、ポジティブにとらえている人は少なかった。
質問・相談のしやすさを改善できたのは23.2%
「質問・相談がしづらい」という課題を解決する対策をしたかどうか、また効果があったのはどんな対策であったかについて質問したところ、質問・相談がしづらい環境を改善するために対策を実施した(「対策し、効果があった」または「対策したが、効果が薄かった」)のは、59.8%で半数以上に。しかし、その対策に効果があったと回答したのは23.2%だった。また、13.4%は、そもそも上司や先輩が課題を認識していなかった回答している。
こまめな声かけや気軽に話せる関係作りが効果的
上司側の対策は、「作業の詳細説明の増加」が61.2%という回答だった。質問・相談のしやすさという点では、上司が「雑談を含めた、気軽な会話」が34.7%、「作業途中でのチェック回数」が30.6%、「業務時間中のこまめな声かけ」が20.4%だった。また、10.2%が「席替え」に効果があったと回答している。
新入社員側でも上司側と同様、「作業指示を受けるときに、詳しく聞くようにした」が59.2%ともっとも多かった。次いで、「勇気を出して、遠慮せず質問・相談するように努めた」は30.6%という回答だった。