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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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イベントレポート

営業は顧客に「価値」を提供できない? 高広氏×向井氏と考える「顧客視点」


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 2024年1月23日、SALES ROBOTICS主催の営業管理職向けイベントが開催された。テーマは「『顧客視点』からの『営業』の再解釈と再定義~戦略としての営業を考える~」。ウェルディレクション・向井氏、スケダチ・高広氏が登壇し、進行はSALES ROBOTICS・冨田氏が行った。本稿ではセッションの前編をお届けする。

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あなたの「顧客」は誰なのか?

向井(ウェルディレクション) 企業に対する営業アドバイザーの仕事をしながら、大学院でIT業界の営業を対象にした研究もしてきました。

 さまざまな企業と接する中で、「営業」という言葉の解釈がさまざまだと感じています。一方で、研究を通じて「営業は売ることを目的にした活動ではない」という確実な解釈のひとつを得ることもできました。「営業=販売」ではなく、販売はあくまで営業の手段のひとつ。今日はそのような前提で「顧客視点」について議論できればと思っています。

向井 経営者、マネージャー、現場、それぞれに「あなたの顧客は誰ですか」と投げかけると、その解釈も非常にさまざまです。インサイドセールスにとっては「現場担当者の方」だったり、フィールドセールスに聞くと「役員層の方」だったり、カスタマーサクセスにとっては「ユーザー」だったり……。接する対象が違うとはいえ、組織の中で「顧客」という言葉で想起される相手があまりにもバラバラだとしたら、正しく顧客を理解できている状態とは言えないかもしれない、という問題提起も最初にさせていただきます。

高広(スケダチ) 私は長らく『デジタル時代のB2Bマーケティング講座』という私塾をBtoB企業のマーケティング担当者や営業企画担当者向けに提供しているのですが、そこで使っているペルソナ作成シートの一部に「DMU(ディシジョン・メイキング・ユニット)」を図式化したものがあります。

高広 BtoB取引では購買に複数の人が関わることが普通です。この購買に関わる関係者のまとまりのことを「DMU」といいます。私が提供している資料はこのDMUを理解・把握し、マーケティング活動や営業活動を行うための資料です。BtoBの取引は、ラグビーのような「スクラム型取引」と言われることもあります。つまり、売り手も買い手も人数が多い環境の中で、どのように取引を進めるべきかを常に考えなければなりません。顧客企業の規模は関係なく、「ひとりで意思決定をしない」企業であれば適応できる考え方です。DMUは、ふたりのこともあれば、6人、10人のこともあるでしょう。

株式会社スケダチ(※現・マーケティングエンジン株式会社) 代表取締役 高広伯彦氏
マーケティング、営業企画、事業開発の専門家・コンサルタントで、社会構想大学院大学の特任教授。博報堂、電通、Googleでの広告・デジタル事業などの企画や営業・セールスマーケティングなどの経験を経て独立。ダイレクトマーケティングからブランディングまで幅広く携わり、デジタルクリエイティブ賞多数受賞。GoogleではAdWordsの広告営業企画(セールス・マーケティング)やYouTube日本導入、日本では未発表のAdWordsのオフライン広告や広告制作企業のマーケットプレイス等のプロジェクトに関与。2012年、日本初のB2Bデジタルマーケティング支援企業株式会社マーケティングエンジンを創業し、HubSpot社のAgency of the Yearを2年連続獲得。退任後、事業会社の顧問業などを並行しながら、米国アドテク企業での日本事業開発などに従事。現在はベンチャーの事業開発、マーケティング、営業支援や上場企業のマーケティング組織づくりに注力。関西学院大学卒、同志社大学大学院社会学修士、京都大学経営管理大学院で博士(経営科学)取得。※2024年2月末、株式会社スケダチからマーケティングエンジン株式会社へ社名変更

向井 「あるある話」をしても良いですか。DMU図内の「ペルソナ本人」は現場の方や現場のマネージャークラスが多いと思います。ただし営業はペルソナ本人の直属の上司などに会いたがり、「意思決定者を連れてきてください」と頼みますよね。しかし、「ペルソナ本人」からすれば、上席を連れてくるための合理的な説明ができない限り、呼ぶことはできません。

 使う人でもある現場の方々も大事な顧客です。導入後に現場がきちんと活用できなければ、顧客企業は購買後に期待していた変化を得られません。営業は現場の人に嫌われてしまうようなコミュニケーションをしていてはだめなんです。まずは目の前の人と向き合う、その人が導入したいと思ってくれてから、「意思決定者に対する作戦を練りましょう」「首を縦に振ってもらえるようにこの提案書のレビューをしてもらえますか」と仲間になってもらえるように巻き込んでいかなければなりません。

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営業が顧客へ「価値提供」することはできない?

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この記事の著者

SalesZine編集部 宮田華江(セールスジンヘンシュウブ ミヤタハナエ)

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https://saleszine.jp/article/detail/5597 2024/03/07 09:47

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