営業日報とは
営業日報とは、営業担当者が1日の営業活動を社内で共有するために書く社内文書のことを指します。企業としての収益アップを目指すため、それぞれの営業担当者が目標達成に向けてどう活動したか、今後どのように活動していくべきかを把握するためのものです。詳細な状況を把握することで、営業部署、または企業としてどのように目標達成していくべきかわかります。
営業日報の形式は企業や部署によってさまざまで、紙やメール、日報管理ツールなどがあります。場合によっては、チャットツールやグループウェアなどを使うこともあり、必要事項さえしっかり書けていれば、厳格に形式が決まっているものではありません。次章では、営業日報に必要な項目について解説します。
営業日報に必要な項目
営業日報に必ず書くべきことは、以下の5つです。
営業目標
営業目標とは、当日の営業活動によって達成すべき目標のことで、営業担当者個人の目標だけでなく、営業部署全体の目標やビジョンの達成にどう寄与できるかを書けると理想的です。記載する方法は「○件のアポイントメント」「○件の商談」「○件のフォローアップメール送信」など、具体的な数字を出して成果を明確に示せるようにしましょう。
訪問先、商談内容
その日に取り組んだ営業活動を漏れなく記載します。近年は訪問先にオンラインも含まれることがありますので、忘れずに記載しましょう。時間や会社名、面談相手の名前、商談や面談の目的も簡潔に記載します。例えば「○○株式会社 3回目訪問 クレーム処理」「新規開拓 架電30件」などです。
箇条書きで内容をまとめるか、後述するタイムスケジュールと合わせて時系列でまとめるかは各企業の形式にもよりますので、見やすく扱いやすい方を選びましょう。
タイムスケジュール
当日の営業活動の流れを、具体的な時間帯や所要時間と合わせて記載する方法です。前述の例だと、以下のように記載できます。
- 10:00-11:00 ○○株式会社 3回目訪問 クレーム処理
- 11:30-12:00 第一営業部MTG
- 13:00-15:00 新規開拓 架電30件
タイムスケジュールを記載することで、それぞれの担当者がどのように時間を使っているか把握できます。時間の無駄はないか、反対にもっとリソースを割くべき案件はあるかなど、都度見直しをしていきましょう。
成果、見通し
ここまで記載してきた営業活動により、どのような成果が得られ、今後にどのような見通しを立てられるか記載します。成果としては、決定事項や進捗状況、商談相手の反応などが当てはまり、例えば「○○株式会社 成約」「アポイントメント獲得 ○件」と記載しましょう。成果が得られなかった場合でも、今後どうすべきかの見通しを書いておくことで、次の目標を立てられます。
所感
営業活動を行う中で発見したことや感じたことを書きます。その日に行った活動とその結果に対し、自分自身がどのように考え、今後の成果につなげていくためにどうすべきか書きます。ポイントは単なる感想で終わらないようにすることで、よりよい結果を出すための戦略や、原因と対策などを書くとよいでしょう。
営業日報の書き方のコツ
次に、営業日報の書き方のコツを3つご紹介します。
簡潔にわかりやすく
営業日報は、数字や行動などの客観的な事実を中心に、箇条書きなどを用いてわかりやすく記載します。内容を盛り込むのではなく、できるかぎり最低限の内容に絞り込んで書きましょう。最低限の内容にすることで、書く方も読む方も簡潔にわかりやすくなり、振り返りもしやすくなります。
営業日報は直属の上司だけでなく多くの人が目を通すものなので、読みやすい内容なら、思いがけない人からコメントやフィードバックをもらえる可能性も高まります。成果や所感は結論から書く、タイムスケジュールと業務内容は一括で書く、など、組織やチームごとにルールを決めておくとよいでしょう。
事実と意見を混同しない
成果の項目に所感を混ぜたり、営業内容に意見が入ったりしないように気をつけましょう。あくまでも客観的に事実を記載すべきところと、意見を述べるべき所感は異なります。営業内容や成果には客観的な事実を書き、意見を述べたい場合は所感を利用しましょう。今後の展望や反省点、改善点なども所感の項目に記載します。
自己分析をしない
所感を記載する際、自己分析は必要ありません。例えば、「○○の業務に予想より多くの時間がかかってしまいました。自分はまだまだ研鑽が足りないと感じました」などのように書いては、単なる反省文で終わってしまいます。
反省点は自己分析ではなく、次回への展望や改善案とセットで記載するようにしましょう。「○○の業務に予想より多くの時間がかかってしまいました。そこで、次回より○○といった方法で業務効率化を行います」というように書けば、有益な所感になります。
営業日報の無料テンプレートサイト5選
最後に、営業日報のテンプレートを無料でダウンロードできるサイトを5つご紹介します。企業やチームの形式に合わせて、使いやすいものを選びましょう。
HubSpot
インバウンドマーケティングやセールスのためのツールであるHubSpotから、営業日報テンプレートが提供されています。営業日報の横型テンプレートと縦型テンプレートの他、営業日報の目的や続けるポイントが記載されているため、なぜ営業日報をつけるのか、どうすれば続けられるのかを意識しながら使えるでしょう。記入例も添付されていますので、初めて使う場合も安心です。
bizocean
bizoceanには、WordやExcelで使える営業日報テンプレートが豊富に揃っています。日報だけでなく週報や月報もありますので、日報のとりまとめを行いたい、週ごとや月ごとの報告も行いたいという場合に便利です。
[文書]テンプレートの無料ダウンロード
「[文書]テンプレートの無料ダウンロード」では、項目が大雑把に分けられているもの、細かく区切られているもの、ハンコ欄のありなしなど、細かい違いのある営業日報テンプレートが22ページ用意されています。顧客別に細かく記載したいとき、シンプルに枠だけのテンプレートが欲しいときにも対応しています。
bizroute
bizrouteでは、Excelを使った営業日報テンプレートが4種類ダウンロードできます。タイムスケジュール別に記載する、訪問先別に記載するなど、用途によって使い分けが可能です。サイト内に営業日報の目的や書くコツ、ポイントもまとめられているため、同時にチェックしながら書くこともできます。
文例書式テンプレート集
「文例書式テンプレート集」では、Word・Excelで使える営業日報が4種類ダウンロードできます。Wordは縦、Excelは横に配置されているため、提出の様式によってダウンロードするテンプレートを変えてもよいでしょう。非常にシンプルに構成されているため、必要な項目を足すなど、組織やチームごとのカスタマイズもしやすいテンプレートです。
営業日報は怖くない!無料テンプレートを使って効率的に仕上げよう
営業日報に何を書いていいかわからない、と悩む方も多いかもしれませんが、書く内容のポイントや書き方のコツをおさえれば営業日報を書くのは難しいことではありません。今回ご紹介した内容を参考に、必要に応じて無料テンプレートを使いながら、効率的に営業日報を仕上げましょう。