ストレス・職業意識の男女差は一定数存在する
2022年11月、ウェルビーイング・人的資本経営支援を行なっているラフールは、同社が提供する「ラフールサーベイ」の回答データ、企業数462、対象人数6万6,427名(女性:2万9,003名, 男性:3万7,424名) を活用し、立正大学心理学部と共同で、「ウェルビーイングの観点から見た「ストレス」や「職業意識」の男女差に関する研究結果」を公開しました。
調査では、まずわかったのはストレス指標19項目のうち、10項目以上は男性よりも女性の数値が高いということ(19項目のうち、6項目は男性より女性の数値が高く、3項目は同程度)。
続いて、男女共同参画に関わる8項目のうち、6項目で女性の数値が低かったことがわかりました。それに加え、次のような結果も見えてきました。
- 「今の仕事(業務)はきっと将来の自分のためになると感じる」教育・研修、介護・福祉・医療、人材サービス、メーカー(素材・食品・医薬品他)、インフラ、その他の業種のみ男女差は見られなかった。
- 「自分の仕事に見合う給料やボーナスをもらっている」人材サービス、建設・不動産、コンサルティング、IT・インターネットの業種において、むしろ女性の方が平均値は高く、残る業種では有意な男女差は見られなかった。
- 上司からの評価や給料、さまざまな立場の活躍などに対する認知は、40代以降で男女差が見られ、とくに「上司からのふさわしい評価」「仕事に見合う給料やボーナス」「いろいろな立場の人が尊重されている」の3項目で、男性の得点が上昇に転じる傾向があった。
これらの結果から、ウェルビーイングに取り組む際、この男女差に注目することの重要性が示されています。もちろん、こうした男女差は雇用形態や転職の有無など、実際のキャリア状況の違いを反映している可能性もあり、それと合わせて個々人の価値観に寄り添っていくことも必要です。