トップ営業は“自分の負け”を人のせいにしない
私はたくさんのトップ営業スタッフを知っている。それぞれ、さまざまな方法で結果を出している。
- 巧みなトークでお客様を買う気にさせる
- 何気ない雑談から主導権を握る
- どんな反論でもはねのけクロージングする
- コツコツ努力して結果を出す
などなど。
営業はまさに十人十色。多種多様なスタイルの営業スタッフたちから共通点を見つけるのは難しい。多くのトップ営業スタッフを見てきた経験から、ひとつだけ「この部分は共通している」ことがわかった。その共通点はズバリ“負けを人のせいにしない”ということ。
あたりまえのことに聞こえるかもしれないが、この考え方がのちのち非常に大きな差となって現れることになる。これを軽視している人は経験を積んでも、決して売れる営業スタッフにはなれない。
結果を出している人はとにかく負け惜しみを言わない。私が近くで見てきたトップ営業スタッフはみんなそうだった。また“失敗を人のせいにしながら結果を出した人”にはまだ一度もお会いしていない。
結果を出している人も全戦全勝ではなく、当然負けることもある。常勝の人が負ける。これは普通の人よりも悔しいものだ。
悔しい負けを味わったとき、トップ営業スタッフはどうしているのか。ぐっとこらえ「まったく気にしない、次があるさ」と無理して明るく振る舞う、というわけでもない。また一切ネガティブなことを言わないというわけではないのだ。
私の尊敬していたトップ営業スタッフは敗戦すると「あぁ、悔しい。今回は完敗だった。このタイプのお客様に苦手意識を持ってしまっていた」と弱音を吐いていた。しかし、人のせいにしたり、言い訳したりはない。結果を真摯に受け止めていた。
この“負けを認める”というメンタリティが非常に重要になる。これがなかなか難しいし、無意識に人のせいにしてしまう人も多いだろう。