まずは日々の業務を徹底的に洗い出す
「エッセンシャル思考」という言葉をご存知でしょうか。エッセンシャル思考とは、「最小の時間で成果を最大化する」考え方です。仕事の生産性を高めることは、このエッセンシャル思考に通ずる部分があると言えるでしょう。
他方で、いわゆる真面目すぎる人は仕事を任されやすく、また、それらを抱え込んでしまう傾向にあり、次のような「非エッセンシャル思考」の悪循環に陥りやすい傾向があります。
多くの人から仕事を依頼される
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依頼された仕事をすべて引き受けてしまう
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業務量が多くなり、本来するべき仕事ができなくなってしまう
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業務過多で連日長時間残業をしてしまう
このように仕事を抱え込み、長時間残業が続いてしまうと、モチベーションの低下や心身の不健康の悪循環に陥ってしまいます。こうした状況に身に覚えのある方は、ぜひ「エッセンシャル思考」に切り替えてみることをおすすめします。
エッセンシャル思考を習得するうえでは、まず最初に日々の業務を徹底的に洗い出し、コア業務・ノンコア業務を見極めることからスタートしましょう。その後、「必ずしも自分でなくても良い」ノンコア業務を、アウトソーシングなどを活用しながらほかの人に任せていきましょう。業務の生産性向上を実現するうえで、自分にしかできない仕事に集中できる環境づくりは非常に大きな役割を果たすためです。
なお、コア業務を見極めることは「ほかの人には代替できない仕事」を強く認識するフェーズでもあるため、自分ならではの強みの発見にもつながります。
コア業務とノンコア業務の違い
コア業務・ノンコア業務について考える前に、「そもそも営業の本業は何か」という原点に立ち返りたいと思います。営業の定義を「顧客の現状と理想のギャップを一緒に考え、サービスを通して解決策を提示すること」とするならば、営業にとってのコア業務は商談・提案業務が該当するでしょう。言葉を換えると、それ以外の業務は必ずしも営業が担当する必要がないノンコア業務である、というのが私の持論です。
もちろん、一概に営業と言っても役職や社内・部内の役割に応じて実際の担当領域や業務内容は変わってきます。そこで、一般的なコア業務とノンコア業務を次のとおりまとめてみました。