Microsoft Teamsの概要と会議参加の条件
Microsoft Teams(チームス)は、Microsoft社が提供するビジネスコミュニケーションツールだ。2021年4月末時点でのDAUは1億4,500万人に到達、Fortune誌のトップ100企業のうち91社に利用されている。
ほかのツール同様にいくつかの料金プランがあるが、無料版と有料版の大きな違いは機能制限があるかどうかだ。サインアップすれば、すぐに無料版の利用を開始できるのだが、詳しい違いは末尾の主な機能一覧に記載した。
会議に参加する前に、マイクとカメラが動作するか確認しておくことをおすすめする。Teamsの自分のアイコンをクリックし、設定を選択しよう。デバイスから「テスト通話を開始」ボタンを押すと自動的に通話が始まり、テストの結果が表示される。問題がなければ「閉じる」をクリックして確認完了だ。
Web会議への参加・開始と終了方法
まずは、Web会議へ招待された場合の参加方法と終了方法を見ていこう。Teamsの参加方法には3つのパターンがある。
- 着信
- 予定表
- 会議の招待リンク(URL)
着信があると画面上に、ビデオ画面が表示される。目印は、発信者のアイコン(写真がアップされていない場合には文字)と「〇〇(ユーザー名)さんが呼び出しています」というメッセージだ。「すぐに参加」をクリックすれば会議に参加可能だが、その前に設定を確認しておこう。
歯車ボタンをクリックすると、会議で使用可能なデバイス(マイクやカメラなど)が表示される。選択肢が複数ある場合には、適切なものを選んでおこう。ビデオのオン・オフ、マイクのオン・オフを設定し、「今すぐ参加」をクリックして会議へ参加し始めることをおすすめする。チャネルからであっても、手順は同様だ。
予定表からの参加方法も難しくはない。予定表内の会議に「参加」ボタンが表示されていれば、それをクリックし、まだ表示されていなければ、その会議をクリックして現れるポップアップから参加すればよい。
不参加の場合は「辞退」をクリック。開催者にメッセージを送りたい場合には、その会議をダブルクリックして出欠確認を開き、そこから返信しよう。このとき、「開催者に通知」のオン・オフを選択することも可能だ。
会議への招待リンク(URL)をメールやチャットなどで受信している場合、外部ユーザー(ゲスト)として参加する。名前を入力し、ロビーで待機することになるため、開催者からの参加許可を待とう。会議を終えるときは、いずれの場合も「退出」をクリックすればよい。
会議中の基本的な機能
会議中の基本的な機能は次のとおりだ。
- マイクとカメラのオン・オフ:音声とビデオの切り替え
- チャット:メッセージの送信
- 画面共有:資料などを画面上で共有
- 録画:会議の録画
- 背景:画面の背景変更
- ビュー:会議参加者の表示方法を変更
Teamsでの4つの会議開催の仕方
Teamsでの会議の始め方は2種類ある。すぐに開く場合とスケジュールしておく場合だ。Teamsで会議を開催する場合、予定表またはOutlookからミーティングを開始するケースが多いので、ここでは主にその2つの会議開催方法を見ていこう。
すぐに会議を開始する場合
予定表からすぐに会議を開始することができる。予定表の画面右上にある「今すぐ会議」ボタンをクリックし、タイトルとビデオのオン・オフを選択してから「今すぐ参加」を選択。ほかのメンバーを招待するのは、会議を開始してからだ。
招待方法は2つで、ユーザーを検索、または招待リンクを送信。検索する場合には「ユーザー」の下のボックスに、電話番号またはユーザー名を入力する。予定表ではなくチームやチャネルの場合、画面下部にあるビデオカメラボタンをクリックすることで、会議を始めることが可能だ。
会議をスケジュールする場合
予定表から会議をスケジュールする場合、画面の右上にある「新しい会議」をクリックして会議開催画面を開く。設定できる項目には「会議の名称」「出席者」「日時」「繰り返し」「チャネル」がある。案内文に準備しておくことなどを書いて送信しよう。
Teamsでは「必須出席者」を設定することができる。必須出席者のスケジュールが合わない場合、それを知らせてくれる機能があるので便利だ。会議を開こうとした日時に、必須出席者のスケジュールが空いてない場合、氏名を赤く表示して教えてくれる。Outlookと連携していれば、Teamsに加えてOutlookに入っているスケジュールも確認の上、必須出席者のスケジュールを返してくれる。
外部のユーザーを招待する場合は、メールアドレスを入力しよう。すべての設定が終わったら、右上の「送信」ボタンをクリックし、Teamsの予定表に会議が入っていることを確認してスケジュール完了だ。Outlookユーザーなら、この時点で自動的にOutlookにも会議予定が反映されている。便利な機能だが、予定表は無料版では利用できない。
Outlookから会議をすぐに開始する場合
OutlookからTeamsを呼び出して、すぐに会議を始めることもできる。Outlookの画面上部に表示されるタイトルバー内「今すぐ会議を始める」ボタンをクリックすると、自動的にTeamsでの会議が始まる。デスクトップ版とWebアプリ版のいずれでも、2つのアプリのインストールが完了していれば、特に設定をしなくても機能を使い始めることができる。
Outlookで会議をスケジュールする場合
Teamsの予定表と同じ要領で、Outlook側のカレンダーからもTeamsでの会議をスケジュールすることができる。「新しいTeams会議」をクリックし、会議開催のために必要な項目を設定しよう。設定項目はTeamsと同じだ。
会議中の便利な機能
Teamsでの会議において便利な機能の中でも特徴的なのは、「メモ」と「制御を渡す」だ。「メモ」とは、会議中にリアルタイムで議事録を作成できる機能で、ほかのビジネスコミュニケーションツールでのチャットに近いと言える。会議の日時や開催時間、参加者一覧などとともに動画も保存されるため、会議終了後、改めて議事録を作成しないようにすることも可能だ。
「制御を渡す」とは、会議の開催者が発言者に一時的に画面共有やホワイトボード、メモなどの管理権を渡す機能をさす。発表者が発表しやすいように、画面をコントロールできるよう便宜を図るということだ。
そのほかにも、ブレイクアウトルームや投票、ライブキャプションなど、便利な機能がたくさんあるため、必要に応じて使ってみよう。
- メモ:議事録を会議中に作成できる
- 制御を渡す:発表者にマウスポインタの操作権限を与える
- ライブキャプション:発言を字幕にする
- ブレイクアウトルーム:会議参加者を小グループに分ける
- 投票:会議中に参加者の意思をアンケートで確認できる
会議参加者の3つの役割
Teamsの会議参加者には、「開催者」「発表者」「参加者」という3つの役割がある。それぞれの役割は次のとおりだ。
- 開催者:会議の開催者ですべての管理権限を持つ
- 発表者:開催者とほぼ同じ管理権限を持つ(ブレイクアウトルームと会議オプションを除く)
- 参加者:コンテンツの閲覧とチャットが可能
Microsoft Teams3つの料金プラン別機能一覧
Teamsには3つの料金プランがある。無料版と有料版に大きく分かれ、有料版には2つのプランがある。利用の目的や利用したい機能などに応じてプランを選ぼう。冒頭で触れたとおり、TeamsはMicrosoft 365の利用プランの中に含まれている。
プラン名称 | 無料版 | Microsoft 365 Business Basic | Microsoft 365 Business Standard |
月額料金 | 無料 | 540円 | 1,360円 |
オンライン会議 | 〇 | 〇 | 〇 |
参加者数上限 | 100人 | 300人 | 300人 |
会議時間上限 | 60分 | 24時間 | 24時間 |
会議の録画 | × | 〇 | 〇 |
ファイルストレージ | 10GB | 1TB+10GB(ライセンス毎) | 1TB+10GB(ライセンス毎) |
予定表 | × | 〇 | 〇 |
サポート | × | 24 時間年中無休の電話/Web サポート | 24 時間年中無休の電話/Web サポート |
便利な機能 |
・ゲストアクセス ・画面共有 ・背景 ・会議をスケジュール |
・ゲストアクセス ・画面共有 ・背景 ・会議をスケジュール ・Microsoft 365追加サービス ・Microsoft 365のすべてのサービスへのシングルサインオン ・多要素認証 ・高度な監査と報告 ・Microsoft 365 サービスの使用状況レポートと分析 |
・ゲストアクセス ・画面共有 ・背景 ・会議をスケジュール ・ウェビナー開催 ・Microsoft 365 追加サービス ・デスクトップ版Outlookなど ・Microsoft 365のすべてのサービスへのシングルサインオン ・多要素認証 ・高度な監査と報告 ・Microsoft 365 サービスの使用状況レポートと分析 |