アクセサイトは、ログリーが提供するインテントデータ(※1)とAIを活用したアカウントインテリジェンスツール(※2)「ウルテク」の販売パートナーおよび導入支援を開始した。
アクセサイトはこれまで「HubSpot」の認定ゴールドパートナーとしてBtoBマーケティング・営業領域のサポートを実施してきたが、今後はウルテクの企業データやインテントデータを活用した顧客体験の向上をサポートする。
※1:インテントデータ:ウェブ上で検索する際に抱いている行動意図(intent)や目的、需要を表すデータ
※2:アカウントインテリジェンスツール:ターゲット企業や担当者のニーズや購買意図をデータ解析で可視化し、マーケティングおよび営業活動の精度と効果を向上させるツール
販売パートナーと導入支援開始の背景
検討期間が長く、意思決定者が多数関与するBtoBの購買プロセスは「商談前に勝負が決まっている」と言われるように、購買プロセス全体の約6割は営業担当者との接触前に完了し(※3)、その情報収集の場として企業のウェブサイトからが約6割以上を占めている(※4)。新型コロナウイルス感染拡大期以降はデジタル接点がさらに強化され、この動きはますます拡大傾向にある。
しかし、BtoBのウェブサイト経由のコンバージョン率は一般的に数%程度と言われ、残りのサイト来訪者はアノニマス(匿名)状態でブラックボックス化しており、このような購買プロセスの情報収集段階にあるアノニマスリードに対する戦略的なアプローチには課題があった。
※3:コーポレート・エグゼクティブ・ボード社「Digital Evolution in B2B Marketing」(2012)
このような課題に対処するために、欧米では、CRM、SFA、MAツールの次の一手として、ABM(アカウントベースドマーケティング)やABX(アカウントベースドエクスペリエンス)(※5)ツールが注目されており、ターゲット企業やリードに対するよりパーソナライズされた顧客体験が求められている。
このような背景から、アクセサイトはBtoBマーケティング・営業業務をより最適化するために、ウルテクの販売パートナーおよび導入支援を開始し、さらにこれまで培ったHubSpot導入のノウハウとあわせてアノニマス段階を含めた購買ファネル全体の包括的なサポートを提供する。
※5 ABX(Account Based Experience):ターゲットとなるアカウント(企業や組織)に対して、マーケティング、営業、カスタマーサポートなど複数の部門が連携して、パーソナライズされた適切な体験を提供するアプローチのことを指す
「ウルテク」と「HubSpot」で可能になること
ウルテクを活用することで、アノニマス段階にあるターゲット企業やリードへの戦略的なアプローチが可能となる。また、コンバージョンユーザーや既存の顧客に対しても、これまでHubSpot CRMで管理されていた情報の付加価値情報として、来訪企業の企業データやアノニマス段階でのページ閲覧状況、自社サイト内外でのインテントデータなどを活用したよりパーソナライズされた施策やアプローチが可能となる。リードの獲得率やナーチャリング率(育成率)、成約率を改善するとともに、これまでのコンテンツ戦略の見直しにも貢献する。
BtoBマーケティング・営業業務で期待される効果
オンライン広告運用の改善:ウルテク上で細かくフィルタリングしたターゲット企業やリードに対してのみリターゲティング広告が無料で出稿できるため、広告の「ムダ打ち」を抑制し、既存の広告費の削減も見込める。
コンテンツ戦略の改善:アノニマス段階での来訪企業と閲覧コンテンツの傾向分析やコンバージョンに至るまでにどのコンテンツが有効だったのかを把握できるため、今後のコンテンツ戦略の見直しや優先順位の明確化が可能になる。
インサイドセールス業務の改善:アウトバウンドコールでは、サイト来訪情報やインテントデータを活用した戦略的なアプローチリストでの「狙い撃ち」アプローチを可能にし、架電効率やキーマン到達率、アポ取得率の改善ができるとともに、企業調査やリスト作成の工数も削減できる。
コンバージョン時のフォローコールでは、リードのアノニマス段階での訪問履歴、自社サイト内外でのインテントデータ、生成AIによるインテント分析を活用できるため、よりパーソナライズされたアプローチが可能となり、MQLやSQLへの転換率が改善される。
営業業務の改善:指定のフィルタリングに該当する企業やリードのみをSlackやメールで営業担当者に通知することで、提案中の顧客や既存顧客に対しても、顧客ニーズが高まったタイミングを逃さず、効率的な商談獲得やアップセル、クロスセルにつなげることが可能となる。