月刊総務は、全国の総務担当者を対象に「総務のDXについての調査」を実施し、145名から回答を得た。(前回調査:2022年4月)
自社のDXが推進されていると評価する総務は約3割
自社のDX推進度をどのように評価するかたずねたところ、推進されているとの回答は約3割にとどまった(n=145)。
DX推進における課題 1位「従業員のリテラシーが足りない」2位「対応できる人材がいない」
DX推進における課題についてたずねたところ、「従業員のリテラシーが足りない」が60.7%でもっとも多く、「対応できる人材がいない」が54.5%と続き、人的課題が多いことがわかった(n=145)。
前回調査とほぼ変化がなく、1年半が経過してもほとんど課題が解決されていないことがうかがえる。
8割以上がこの数年で会社全体のデジタル化が進んだと回答。うち7割が管理部門(経理・総務)のデジタル化推進を実感
この数年で会社全体のデジタル化が進んだと思うかたずねたところ、8割以上が進んだと回答した(n=145)。
デジタル化が進んだと回答した企業に対し、どの部門のデジタル化が進んだかたずねたところ、「管理部門(経理・総務)」が74.8%で最多となった(n=127/デジタル化が進んだと回答した企業)。
デジタル化されている業務 1位「入退社・勤怠管理」
会社でデジタル化されていることについてたずねたところ、「入退社・勤怠管理」が73.8%で最多となった。昨年調査と比較し、ほとんどの業務で数ポイント上昇する結果となった(n=145)。
※かっこ内は昨年調査(n=118)
入退社・勤怠管理:73.8%(60.2%)
給与・経費計算:66.2%(59.3%)
請求書・契約書:49.0%(43.2%)
受注管理:37.2%(28.0%)
営業(オンライン商談):35.2%(32.2%)
顧客管理:34.5%(33.9%)
備品管理・発注:25.5%(24.6%)
文書管理:23.4%(30.5%)
社内問い合わせ対応:20.7%(20.3%)
出張手配:19.3%(21.2%)
採用・研修:17.2%(11.0%)
電話・受付:14.5%(13.6%)
健康管理:14.5%(8.5%)
施設管理:12.4%(13.6%)
株主総会・取締役会:9.0%(11.0%)
その他:0.7%(1.7%)
デジタル化されていることはない:2.8%(5.9%)
これからデジタル化したい業務1位「社内問い合わせ対応」2位「文書管理」3位「請求書・契約書」
これからデジタル化したいことについてたずねたところ、「社内問い合わせ対応」が46.2%でもっとも多く、「文書管理」が44.1%、「請求書・契約書」が41.1%と続いた(n=145)。
約半数が、新しい・話題になっているツールをすぐ試そうという文化がある
新しいツールや話題になっているツールをすぐ試そうという文化があるかたずねたところ、約半数があると回答した(n=145)。
ChatGPTを業務で使用しているのは約2割。利用用途は「資料・文章の校正」が最多
自社の業務でChatGPTを使用しているかたずねたところ、使用しているのは約2割にとどまった(n=145)。
<ChatGPTを使用している業務>(n=31/ChatGPTを業務で使用している企業)
資料・文章の校正:54.8%
情報収集:51.6%
企画・アイディア出し:51.6%
データ分析:25.8%
メール等の文書の作成:22.6%
社内FAQ:12.9%
社内コミュニケーション促進:6.5%
カスタマーサポート:3.2%
採用活動:3.2%
セキュリティ対策:0.0%
申請手続き:0.0%
その他:12.9%
総務が収集しているデータは「勤怠」が約6割で最多
総務で収集しているデータについてたずねたところ、「勤怠」が61.4%でもっとも多く、「社用車」が40.7%、セキュリティが38.6%と続いた(n=145)。
収集したデータを分析できている総務は3割以下
収集しているデータを分析することができているかたずねたところ、「とてもできている」は0.7%にとどまり、7割以上ができていないと回答した(n=145)。
収集したデータを有意義に活用できている総務は約2割
収集しているデータを有意義に活用できているかたずねたところ、データ分析と同様に「とてもできている」の回答は0.7%にとどまり、約8割ができていないと回答した(n=145)。
<データ分析ができていない理由>(n=110/収集しているデータを分析できていない企業)
業務に充てる時間がない:58.2%
知識・スキルが足りない:56.4%
データ分析ができる人材がいない:50.9%
データ分析をすることが社内で必要とされていない:40.0%
その他:4.5%
調査概要
- 調査名称:総務のDXについての調査
- 調査機関:月刊総務調査
- 調査対象:『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
- 調査方法:Webアンケート
- 調査期間:2023年8月3日~2023年8月24日
- 有効回答数:145件