アドビは、第2回となる未来の働き方に関するグローバル調査を実施。働き方の変化に関する調査結果を発表した。
調査方法
2022年8月、アドビは8つのグローバルマーケット(アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア・ニュージーランド、日本、およびインド)から、1,400人の大企業管理職、3,500人の大企業従業員、1,400人の中小企業リーダー、3,503人の中小企業従業員を代表サンプルとして20分間のオンライン調査を実施。世界規模での不確実性と変化(世界的および職場における、予定外のニュースや事象の発生と定義)が組織の生産性、職場環境、イノベーションにどのような影響を与えているかについてたずねた。
調査結果
グローバルの結果
- 70%以上の管理職と従業員が、職場での変化が普遍的なものになってきていることに同意
- 70%以上の従業員で、就業時間内でのニュース視聴が増加。さらに75%の従業員が、ニュース速報が数時間にわたって自身の生産性に影響を及ぼすと回答
- 従業員はパーパス・ドリブンな企業文化へ高い期待を持つ一方で、共同作業と安心感を得るためにワーク・テクノロジーに依存
日本に絞った結果
- 中小企業のリーダーと従業員にとって、仕事全般、日々の業務、ワークライフバランスに対する満足度はいずれも50%を下回り、対象国の中で最下位の結果となった
- 中小企業のリーダーの50%が毎日の勤務時間に柔軟性を求めており、対象国の中ではインドとともにもっとも多い数字となった。また、従業員の42%が、有給休暇の取得や毎日の勤務時間にさらなる柔軟性を求めている
- 企業文化や目的(パーパス)に関する項目では、49%の従業員が雇用者と共通の価値観を持っていると答え、54%が企業文化と彼らの価値観が一致していると回答した。また、58%の従業員が目的意識を持って仕事をこなしていると回答したが、いずれの項目においても対象国の中でいちばん低い結果となった
テクノロジーが不確実性に対するさらなるコラボレーションとイノベーションの機会を創出
- 3分の1以上の大企業の管理職が、過去数年間の不確かな時代に従業員をサポートするため新たなテクノロジーへの投資を実施
- 84%の管理職が、職場で起きたイノベーションのベネフィットを少なくともひとつは認識。作業効率への効果(中小企業で62%、大企業管理職で66%)、職場の文化への効果(中小企業で58%、大企業管理職で63%)などがあり、ワークライフバランスの向上が中小企業で31%、大企業管理職で34%あげられた
従業員が職場に最新テクノロジーとウェルビーイングへのサポートを要望
- 従業員の56%、中小企業リーダーの63%、大企業管理職の71%が1年前に比べてパーパス・ドリブンな企業文化に期待するようになり、さらに自身の作業環境を積極的にかたち作っている従業員ほど満足している傾向がある
- 管理職の3分の2以上が、自身の組織について、翌年はこれまで以上にコラボレーティブなものになり(中小企業で69%、大企業で76%)、デジタル化が進み(中小企業で71%、大企業で81%)、それらが従業員と企業の両者にとって将来の不確実性の舵取りに役立つことになると回答
- 10人に7人近くの管理職と従業員が、職場での安心感を得るため、集中できないときに生産性を維持するため、同僚が突然休まなければならないときに仕事を完了させるストレスを軽減するために、デジタルツールを利用している。しかし、大企業の管理職(68%)と中小企業のリーダー(59%)が、不確実な時代に従業員をサポートするためのツールとリソースがもっと必要であると回答している
- 70%以上の従業員と管理職が、デジタルソリューションは職場での関係性を強化し向上させていると回答。このなかには管理職がウェルビーイング処理を円滑に進めるためのサポートや、従業員とリーダー間のフィードバックの容易化、また従業員間のコラボレーションを育むといったことが含まれる