営業部門のデータはどんなものがあるのか?
セールス・イネーブルメントに活用できるデータは大きく分けると、マーケティング部門のデータと営業部門のデータがある。マーケティング部門のデータは、各種ツールに残るため比較的収集しやすいが、営業部門のデータは属人化されたものが多く、しっかりと共有されない傾向がある。ここで言う営業部門のデータには、以下のようなものが挙げられる。
商談の情報
- 営業メールの内容
- 名刺情報
- 電話の内容
- ミーティング(商談)の内容、議事録
- ヒアリングシートの回答結果
- 見積もり ほか
営業担当者の成果
- 営業メールの効果
- 電話の効果
- ミーティング(商談)の効果
- 各種資料への反響
- 商談のリードタイム
- 営業担当者ごとの受注数・額・率 ほか
データなしのマネジメントは、現場が疲弊する
名刺管理ツールで名刺情報を管理する、商談管理ツールで商談の進捗や営業担当者の成績を管理することはあっても、メール、電話、商談の内容などは、共有データとして残せていない企業も多いのではないだろうか。
たとえ、商談報告の議事録があっても、フォーマットが決まっていなかったり、担当者によって記載の濃度が異なったりすれば、そもそも集計が困難であることが多い。マネージャーが商談の中身までは把握しきれていないということもありがちだ。
また、商談報告をスプレッドシートで管理している場合は、営業活動の詳細や成約の過程までは記録できていないことも多く、そのデータから改善策を探るのは難しい。そして、月の予算と売上実績のギャップを埋めようとした結果、マネージャーからの指示が「もう1回アポイントメントをとれ」「月末までに新規を10件まわれ」など根性論に近いアドバイスになり、営業担当者が疲弊してしまうという悪循環になる。