パートナービジネスでも「アカウントプラン」は必要?
皆さんこんにちは。現在パートナーサクセス社にてPRM(パートナーリレーションシップマネジメント)コンサルタントを務めている佐々木です。今回は、パートナーセールスにおけるアカウントプランのつくり方と活用法についてお話しします。
コンサルティングを行っていると、よく次のような質問をされます。
パートナービジネスでも、アカウントプランはつくるべきですか?
答えは「Yes!」。パートナー契約前でも契約後の深耕フェーズでも、活動計画がなくては振り返りができません。まずは計画を立てて実行してみる。そしてそれを振り返り、次のアクションへ活かす。直販よりもリードタイムが長く変数も多いパートナービジネスだからこそ、再現性を上げるためにPDSサイクル(Plan計画→Do実行→See検証)を適切に回すことはとても重要です。とくに注力パートナーに対しては、PDSサイクルの第一歩とも言えるアカウントプランをつくるべきでしょう。
違いは「誰を対象とするか」 アカウントプランの意義
一般的な直販営業におけるアカウントプランは「重点顧客に対して、中長期スパンで取引金額を戦略的に拡大していく攻略シナリオを計画すること」を指します。一方、パートナービジネスにおけるアカウントプランは、「特定のパートナーとのビジネス拡大を目的とした活動計画」を指しています。
直販営業とパートナービジネスにおけるアカウントプランの違いは、端的に言うと誰を対象としているか。直販の場合は対象顧客(もしくはエンドユーザー)を想定してアカウントプランを作成しますが、パートナービジネスの場合、パートナー企業を対象として作成するのです。
パートナービジネスにおいてアカウントプランをつくる意義として、次の3つがあげられます。
<パートナービジネスにおいてアカウントプランを作成する意義>
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戦略的明確化とリソースの最適化
パートナー企業との目標や戦略が明確になり、自社および自身のリソースを最適化できる
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コミュニケーションと関係の強化
アカウントプランを社内外と共有することにより、コミュニケーションの円滑化・関係の強化がうながされる
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成果の測定とリスク管理
現状のセールス活動の成果測定と、成果創出に向けたハードルの洗い出し・管理が可能となる
次のページから、パートナービジネスにおけるアカウントプランのつくり方を解説します。