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次世代リーダーの役割「ビジネス目標達成」より「組織文化醸成」を重視する企業が多数/HR総研

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 ProFutureの研究機関であるHR総研は、「次世代リーダー育成」に関する調査を実施し、その結果を発表した。

調査概要

  • アンケート名称:【HR総研】「次世代リーダーの育成」に関するアンケート
  • 調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)
  • 調査期間:2023年7月24日~31日
  • 調査方法:WEBアンケート
  • 調査対象:企業の人事責任者・担当者
  • 有効回答:218件

※以下、調査データより一部抜粋

リーダーへの期待役割、「組織文化醸成重視」派が6割となり「ビジネス目標達成重視」派を上回る

 次世代リーダーに期待する役割については、いずれの企業規模においても「組織文化醸成重視」派が多かったものの、企業規模別にやや傾向の違いが見られた。大企業においては「Bに近い」(10%)と「ややBに近い」(35%)との合計が45%と「ビジネス目標達成重視」が全体に比べて高くなっているのに対し、中堅企業ではこれらの合計が40%、中小企業では33%となっている。企業規模が大きいほど、次世代リーダーに期待する役割として、ビジネス目標の達成を重視する傾向が見られた。

育成のターゲットポジションは「部門長」が最多で7割

 次世代リーダーの育成において、どのようなポジションの人材を育成対象とし、どのようなポジションをターゲットとしているのかについて見てみる。まず、「次世代リーダー育成のターゲットにしているポジション」については「部門長」が最多で71%、次いで「執行役員・事業責任者」が36%、「主要支社長支店長」が23%などとなっている。社長やCxOをターゲットとするとの回答はいずれも1割前後にとどまっており、多くの企業において、まずは部門や事業のトップが育成ターゲットとなっていることがわかる。

次世代リーダー育成対象者の現在の役職、「課長クラス」が最多で78%

「課長クラス」が最多で78%、次いで「部長クラス」と「係長クラス」がともに50%などとなっている。多くの企業が部門長や事業責任者をターゲットのポジションとしており、この層の確保に向けて、1~2階層程度下の課長クラスからを育成対象としている企業が多いことがわかる。

実施している選抜型研修、「現役の経営者・役員との対話」の形式をとる企業も

「座学での研修」が最多で59%、次いで「ケースディスカッション」が49%、「現役の経営者・役員との対話」が42%などとなっている。

次世代リーダー育成・確保においてとくに重要視している施策

「次世代リーダー育成・確保においてとくに重要視している施策」については、「選抜型研修」が最多で47%、次いで「タフアサインメント・ストレッチアサインメントによる経験の付与」と「育成対象者に対するキャリア支援の施策」がともに19%などとなっている。

次世代リーダー候補者に対して求めることは、具体的な知識・スキルよりも、より総合的な「人を動かす能力」や「目標や課題に立ち向かう能力」が重視されている

 次世代リーダー育成対象者に対して、企業が求めるスキルや実施している選抜型研修等の育成施策ついて、具体的に見てみる。

「次世代リーダー候補者のスキル・特性として重視すること」については、「リーダーシップ」が最多で66%、次いで「組織・人材マネジメント」が55%、「目標達成意欲・行動力」と「問題解決力」がともに52%などとなっている。前年の調査結果と同様、「財務・会計に関する知識」(22%)や「デジタルリテラシー」(24%)、「法務知識」(11%)などの具体的な知識・スキルよりも、より総合的な「人を動かす能力」や「目標や課題に立ち向かう能力」が重視されていることがわかる。

実施している選抜型研修の内容は「リーダーシップ研修」が最多で61%

「リーダーシップ研修」が最多で61%、次いで「組織・人材マネジメントに関する研修」が42%、「問題解決スキル向上のための研修」が34%などとなっている。

 前述の「次世代リーダー候補者のスキル・特性として重視すること」におおむね対応する研修が上位となっていることがうかがえる。

「次世代リーダー育成」に関する自由意見(一部抜粋)

  • 現業務に携わりながらの選抜研修受講のため、所属部門の協力がないとなかなか大変。本人のモチベーションやスキルを上げる以前に、全社的な意識改革が必要だと思う(1,001名以上/メーカー)
  • 経営層のビジョン形成が重要だと思う(1,001名以上/メーカー)
  • 次世代リーダー育成の効果指標と結果の見える化が課題である(1,001名以上/メーカー)
  • KPIのような指標に頼ると、KPI項目が過剰に意識され歪みが出てくる(1,001名以上/金融)
  • 経営層の認識が低い(301~1,000名/サービス)
  • 中長期計画が明確に浸透しないと、各現場もどのような教育、リーダーを必要とするのかベクトルが合わなくなってしまう(301~1,000名/サービス)
  • 重要課題と捉えているが、目先の業務に手を取られている従業員が多く、育成の時間を取れていないことが問題だと思っています(301~1,000名/サービス)
  • 人的資源不足により計画を立てて育成をすることができていない。長期的な取り組みとなるがそこまで事業環境の流れについていけるかどうかが課題と感じている(301~1,000名/メーカー)
  • 大事なテーマではあるが、正直なところ次世代リーダーの育成まで手が回せない現状ではある(300名以下/サービス)
  • 会社として育てることも大事だが、自らリーダーになるべく色々なことを学んで欲しい(300名以下/マスコミ・コンサル)
  • 若手リーダーの抜擢については、勢いだけではいかないところが多く現場とのバランスも重要(300名以下/メーカー)
  • 従来から、課長職・部長職の在籍中に自然と選抜がなされているため、次期経営層の選抜・育成が必要という意識が強くない企業風土です。ただし今後を考えたときに、全体として人材不足になるのが見えているため、次世代リーダー育成に取り組む必要があるとは感じています(300名以下/メーカー)

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