LinkedInは、「TOP STARTUPS 2022年版」の上位10社を発表した。日本を含む34ヵ国と地域で実施され、国内では4回めとなる。
日本のスタートアップ上位10社
- アセントロボティクス
- Rapyuta Robotics(ラピュタロボティクス)
- Synspective(シンスペクティブ)
- Telexistence(テレイグジスタンス)
- DeepX(ディープエックス)
- キャディ
- Zeals(ジールス)
- 10X(テンエックス)
- Shippio(シッピオ)
- ZAIKO(ザイコ)
ランキングの分析手法
LinkedInでユーザーのデータを「社員の増加率」「企業や社員への興味」「求人への関心」「トップ人材を惹きつける力」の4つのポイントに基づいて分析した。各ポイントの詳細は次のとおり。
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社員の増加率
リンクトインに登録している社員が前年同時期に比べてどの程度増加しているかを測定。最低でも10%増えていることを条件とした。
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企業や社員への興味
その企業のLinkedInページがどの程度フォロー・閲覧されているか、社員のアクティビティ(投稿やシェアなど)やプロフィールが、ほかのLinkedInメンバーからどれだけ閲覧されているかをもとに算出した。
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求人への関心
LinkedInに掲載した求人に対して、当該社員以外のメンバーがどれだけ閲覧し、実際に応募したかを測定した。
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人材を惹きつける力
inkedIn上でもっともも魅力的な企業を調査する「TOP COMPANIES(トップカンパニー)」(2022年版)にランク入りした企業から、どれだけの人材が入社しているかを集計した。
今年の日本のランキングに見受けられる傾向
1.人工知能(AI)技術を事業に完全実装
今回のランキング1位のアセントロボティクス、2位のRapyuta Robotics、4位のTelexistence、5位のDeepXはそれぞれ製造や物流、小売や建設の分野で従業員をアシストするロボットを開発・製造するといった、AIを使って働く人の身体的な労働負担を軽減する製品やサービスを提供。3位のSynspectiveは衛星を使った地表解析で土地の測量や地盤を分析するサービスを提供しており、人材不足を解決するソリューションに需要が高まっている傾向が見られた。
2.社内外の複雑な業務のDXを支援するサービス
6位のキャディは製造業の部品調達を支援するプラットフォームを提供、9位のShippioは国際物流に関わる実務のデジタル化を支援し、煩雑な貿易業務を効率化するサービスを提供している。両社は、社内業務のIT化・自動化だけでなく、社外を含めた業務プロセスの変革を指すDXの推進という課題解決をサポートしている。
3.コロナ禍を経て新たに生まれた消費行動を捉えたビジネス
7位のZealsはチャットボットによる接客を、8位の10Xはオンラインでも実店舗と変わらない購買体験を可能にするための製品・サービスを、10位のZAIKOはデジタルイベントやライブ配信のプラットフォームを提供している。