帝国データバンクは、女性登用に対する企業の見解について調査を実施。その結果を発表した。
- 調査期間:2022年7月15日~31日
- 調査対象:全国2万5,723社
- 有効回答企業数:1万1,503社(回答率44.7%)
調査結果
自社における管理職(課長相当職以上)に占める女性の割合をたずねた。平均9.4%(前年比0.5pt増)となり、過去最高を更新した。
企業規模別にみると「小規模企業」(平均12.5%)がもっとも多く、「中小企業」(9.9%)、「大企業」(6.8%)と続いた。
業種別にみると「小売」(17.3%)がもっとも多く、「農・林・水産」(15.6%)、「不動産」(14.8%)、「サービス」(12.6%)と続いた。一方、「建設」「運輸・倉庫」など4業界では全体(9.4%)を下回った。
2022年4月の改正女性活躍推進法施行に関連し、女性管理職の割合を従業員数別に比較した。「従業員数301人以上」では7.5%(前年比1.0pt増)。新たに女性活躍に関する情報公開の対象となった「従業員数 101人~300人」の企業では6.0%(同0.5pt増)という結果になった。
「女性管理職30%」を超えている企業は9.5%で過去最高となった。
規模別では「小規模企業」(15.6%)がもっとも多かった。業界別では「小売」(20.8%)がもっとも多く、「農・林・水産」(19.5%)、「不動産」(15.1%)と続いた。従業員数別では「301人以上」が4.0%、「101人~300人」が2.7%となった。
自社の役員(社長を含む)に占める女性の割合をたずねた。平均12.7%(前年比0.9pt増)となり、過去最高を更新した。
自社における女性管理職割合は現在と比較して今後どのように変わると考えているかたずねた。32.4%の企業が「女性管理職の割合は増加する」と回答した一方、42.9%が「変わらない」と回答した。
規模別にみると、「大企業」では49.2%、「中小企業」では29.2%、「小規模企業」では20.9%が、女性管理職割合は今後増加すると回答した。
女性の活躍推進のために自社で行っていることをたずねた。「性別に関わらず成果で評価」(59.4%)がもっとも多く、次点が「性別に関わらず配置・配属」(47.0%)と、男女平等に関する項目が上位に並んだ。そのほか、「女性の育児・介護休業を取りやすくする」(39.7%)、「就業時間の柔軟化」(25.9%)といった女性が働きやすい環境づくりに関連する項目に回答が集まった。
一方、「男性の育児・介護休業の推進」(12.6%)、「男性が家事・育児をしやすい働き方の推進」(8.3%)といった男性の働き方改革に関する項目は1割前後、「キャリア開発・育成の充実」(7.0%)、「キャリアに関するモデルケースを提示」(2.2%)といった女性のキャリア支援に関する項目は1割未満となった。