Pendoジャパンは、グローバルに年次で実施していた「State of Product Ledership」をベースに、日本のプロダクトマネジメントを取り巻く環境や課題について調査を実施。その結果を発表した。
調査概要
- 調査方法:ネットリサーチ
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調査対象:以下いずれかの「デジタルプロダクト」を開発・提供する企業勤務者で、「プロダクトマネジメントに関与する人」を対象
(SaaS/パッケージ・ソリューション/eコマース・マーケットプレイス/PaaS/メディア/ソーシャル/金融/IaaS/教育/エンターテインメント/その他)
- 有効回答数:206サンプル
- 調査実施日:2022年4月15日(金)~5月9日(月)
調査結果
プロダクトマネージャーが積極的に関与するプロセスについては、「プロダクトのビジョン/戦略」(2022年:81.1%、昨年:54%)がもっとも多く、「ロードマップ/優先順位付け」(2022年:77.7%、昨年:48%)、「収益目標達成」(2022年:66.0%、昨年:54%)が続いた。
プロダクトマネージャーが考える自身の責任範囲について、「エンジニアリング」が68.9%で最多となった。そのほか「マーケティング」が60.7%、「営業」が59.7%など、エンジニアリング以外の領域でも半数を超えており、プロダクトマネージャーが事業の広範囲な部分に関与していることが明らかになった。
「プロダクトの定着化」がプロダクトマネジメントの重要な成果指標であることが明らかになった。今後のプロダクトマネジメントに影響を与えるトレンド・要素についても「お客様のデジタルプロダクトやサービスの利用増加」(85.9%)が最多という結果に。
一方、プロダクトマネージャーの担当分野をたずねたところ「顧客向けプロダクトの定着化促進」は40.8%、「開発した社内プロダクトの定着化促進」は33.5%、「購入した社内プロジェクトの定着化促進」は20.4%という結果になった。
この1年で成功したプロダクトや機能に関するアイデアは「顧客フィードバック」(51.0%)から得たものがもっとも多く、「プロダクトチームのブレーンストーミング/アイデア 出し」(50.5%)と並んだ。ユーザーからのフィードバックを得る手法は「利用状況/プロダクトアナリティクス」が78.2%、「顧客満足度調査」が75.7%という結果になった。
自身の関わるプロダクトが競合他社よりパフォーマンスが高いと評価した回答者を「高パフォーマンス層」と定義して、 プロダクト開発やロードマップ策定に関わる意思決定の方法をそれ以外の層と比較した。高パフォーマンス層は、74.1%が「データ主導型でプロダクトを開発している」との回答。それ以外の層(63.8%)と10ポイント以上の差が生じた。
一方で、プロダクトマネジメントを効果的に実行するうえでの課題点をたずねたところ、「データ駆動型アプローチの欠如」が34.0%でもっとも多くなった。