ダイヤモンド・コンサルティングオフィスは、長期化する在宅テレワークの実態調査を目的に、1年以上にわたりテレワークを行いながら部下とコミュニケーションをとる管理職の会社員539名を対象にアンケート調査を実施した。
部下とのコミュニケーションの悩み「昨年より増えた」4割超 「減った」は1割未満
部下とのコミュニケーションのストレスが昨年と比較して「変わらない」の回答は50.5%ともっとも多い結果に。「かなり増えた」「増えた」と回答した「ストレス増加群」が40.1%、「かなり減った」「減った」と回答した「ストレス減少群」は9.5%と1割を下回った。
半数以上が「部下との距離感」「部下への指示出しタイミング」にストレスや悩み
部下とのコミュニケーションにおけるストレス増加原因を尋ねると、「部下との距離感」が63.9%ともっとも多く、次いで「部下への指示出しタイミング」が55.6%、「部下の育成」が48.1%と続いた。一方で、ストレス減少要因を尋ねると、最多が「部下との距離感に関するストレスや悩みが減った」で35.3%、次いで「部下に対する行動管理方法に関するストレスや悩みが減った」が29.4%、「部下への指示出しタイミングに関するストレスや悩みが減った」が21.6%と続く結果に。
ハラスメントを気にすることにより、約8割が「マネジメントに難しさを感じる」
在宅テレワークでの部下とのコミュニケーションに際し、「ハラスメントにならないよう気をつけることで、マネジメントが難しくなっているか」を尋ねると「部下の業務進捗が確認しづらい」という声が43.8%ともっとも多く、次いで「気軽な声かけが難しく、部下のコンディションがわからない」が37.5%、「チームワークで業務を進めることが難しい」が31%と続く。「当てはまるものはない」の回答は17.8%と、約8割が何らかの難しさを感じていることがうかがえる結果に。
なお、部下とのコミュニケーション「ストレス増加群」だけを見てみると、最多が「部下の業務進捗が確認しづらい」で60.2%、次点で「気軽な声かけが難しく、部下のコンディションがわからない」が51.4%、「チームワークで業務を進めることが難しい」が49.1%と続き、「当てはまるものはない」の回答は0.9%と1%未満。「ストレス増加群」の9割超の管理職が、何らかのマネジメントの難しさを感じている結果に。
6割以上が、部下以外とのコミュニケーションに「ストレスを抱えている」
テレワークでの部下以外とのコミュニケーションストレスを尋ねる設問では、「当てはまるものはない」の回答は38.8%と、6割以上の管理職が部下以外とのコミュニケーションに「ストレスを感じている」ことがうかがえる結果に。
部下とのコミュニケーション「ストレス増加群」だけを見てみると、「ストレス減少群」と比較して、全体的にストレスが高くなっていた。
8割以上が「テレワークを取り入れた働き方」を希望 出社との併用希望が最多
今後の働き方として、「出社したい」と回答したのは16.7%で、8割以上が在宅テレワークを取り入れた働き方の継続を希望した。
部下とのコミュニケーション「ストレス減少群」は、約5割が「在宅でのテレワークを続けたい」と回答したのに対し、「ストレス増加群」は、約5割が「在宅でのテレワークと出社の併用がいい」と回答する結果に。
調査概要
- 調査概要:長期化する在宅テレワークにおける、部下とのコミュニケーションのストレスについての実態調査
- 調査期間:2021年5月28日〜5月30日
- 有効回答:2020年5月から1年以上にわたり、週1日以上在宅テレワークを実施し、部下とコミュニケーションをとっている30代〜50代の会社員(管理職)539名