株式会社マンダムは、全国の20~69歳の男女1,110名を対象に、「コロナ禍の対面コミュニケーションとおしゃれ・身だしなみの実態および意識調査」を実施した。なお、同調査内での「緊急事態宣言」は全国的に発出された2020年4月16日~5月25日の期間としている。
同調査の結果は次のとおり。
緊急事態宣言中に96%が直接対面する機会が減少、うち半数以上はコロナ禍以前の6割未満に
「緊急事態宣言中、職場や学校、外出先などで直接人と対面するコミュニケーション機会は、コロナ禍以前の平常時と比べてどう変化したか」という質問に対して、96.0%もの人が「減った」と答えており、そのうち半数以上(58.3%)が、6割未満になったと回答。緊急事態宣言が解除されて約2ヵ月が経過した現在もまだ回復しておらず、コロナ禍以前の状態に戻った人の割合は、14.0%に留まっている。
「直接人と対面するコミュニケーション機会が減った」と回答した人に対し、気持ちや生活にどんなマイナスの影響があったかをたずねた。
直接人と対面するコミュニケーション機会が減ったマイナス面の影響としてもっとも多かったのは「人と会う機会が減り、退屈だった」(23.0%)で、「飲み会や食事会などの楽しみ、張り合いが減った」(21.0%)、「直接人と会えないことでストレスが増えた」(17.6%)が続く。
緊急事態宣言中、6割以上が画面越しに対面コミュニケーション機会が急増 うち4割以上はコロナ禍以前の2倍以上
「緊急事態宣言中、家の中でPCやスマートフォン越しに人と対面するコミュニケーション機会は、コロナ禍以前の平常時と比べてどう変化したか」という質問に対して、60.6%の人が「増えた」と答えており、そのうち4割以上(43.1%)が2倍以上になったと回答。緊急事態宣言が解除されて約2ヵ月が経過した現在においては、コロナ禍以前の状態に戻った人の割合は36.1%となっており、いまだ回復しておらず、コロナ禍での対面コミュニケーションは、「直接」から「PCやスマートフォン越し」へ大きくシフトしたといえる。
「PCやスマートフォン越しに人と対面するコミュニケーション機会が増えた」と回答した人に、それにより気持ちや生活にどんなマイナスの影響があったかを質問した。
PCやスマートフォン越しに人と対面するコミュニケーション機会が増えたことのマイナス面の影響としてもっとも多かったのは「コミュニケーションの手間が増えた」(24.7%)で、「雰囲気や空気感を感じられず、しっくりこない」(20.2%)が続いた。一般的に対面コミュニケーションは、言語に加え身振り手振りや顔面表情、姿勢、おしゃれ・身だしなみなどからなる非言語コミュニケーションの影響も大きく、PCやスマートフォン越しに人と対面するコミュニケーションの場合、小さな画面から得られる情報には限りがあるため、コミュニケーション上のすれ違いや、ストレスを感じる人が多くなったものと推察される。
PCやスマートフォン越しに人と対面するコミュニケーションにおいて、改善するための工夫は「特にない」(52.9%)
またPCやスマートフォン越しに人と対面するコミュニケーションにストレスを感じているものの、解消するための手立てをとっている人は少なく、半数以上(52.9%)の人が改善するための工夫について「特にない」と回答している。ニューノーマル時代の対面コミュニケーションにおける新たな課題といえる。
ニューノーマルでも「おしゃれ・身だしなみを楽しみたい」半数超え 「前向きな気持ちに」「気持ちの切り替え」
非言語コミュニケーションにおいて重要な役割を果たすおしゃれ・身だしなみに今後どう向き合っていくのかについて聞いたところ、半数以上(51.9%)が「今以上に」または「今と同様に」「今と違った形で」、おしゃれ・身だしなみを「楽しみたい(行いたい)」と回答した。
そこで、「おしゃれ・身だしなみを楽しみたい」と回答した人に、「コロナ禍の中でも、今後おしゃれ・身だしなみを楽しみたいと思うのはなぜか」とたずねた。
もっとも多かったのは「前向きな気持ちにしてくれるから」(42.0%)で、「気持ちを切り替えるスイッチだから」(36.2%)、「生活のメリハリに必要だから」(26.7%)が続いた。おしゃれ・身だしなみが単に外見を整えるものとしてだけではなく、自分自身の気持ちを切り替えるスイッチとして、生活にメリハリを与えてくれる存在になっているということで、ニューノーマル時代における、おしゃれ・身だしなみの新たな役割・価値といえる。
調査概要
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査期間:2020年7月実施
- 調査対象:20~69歳 男女1,110名