オンライン商談システム「bellFace(ベルフェイス)」の開発・販売事業を行うベルフェイス株式会社は、オンライン商談に関する実態調査を実施した。
新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、在宅勤務・テレワークがより強く推奨される中、企業の営業活動継続において「オンライン商談」の必要性が増加。同調査では、緊急事態宣言発令時(4/7)の対象地域7都府県に対し、オンライン商談の導入・利用の現状や課題について調べた。
同調査の結果詳細は、次のとおり。
オンライン商談導入済み52% 約半数が新型コロナ対策として導入開始
会社の推奨で在宅勤務、テレワークを行っているのは57.8%だが、オンライン商談を導入しているのは52.0%。そのなかで、新型コロナウイルス感染症対策として導入を始めたのが48.5%、加えて本格的に稼働したのが28.1%と、感染症対策をきっかけにオンライン商談が広がりをみせている。
取引先もオンライン商談は前向き 訪問営業との違い「成果変わらない」70%以上
オンライン商談の懸念点として「取引先が受け入れてくれない」という抵抗感が挙げられるが、63.1%の人が「拒否されたことはない」と回答した。
オンライン商談の成果を訪問時と比較すると、「上がった」と「変わらない」の合計がすべての項目で70%以上に。成果が出ている上位項目は「移動コストの削減(37.3%)」「リードタイムの短縮(18.7%)」。オンライン商談を始めて間もない企業が多いが、「営業効率の向上」を実感していることが明らかとなった。
オンライン商談の活用フェーズは「既存顧客へのフォロー」が最多
オンライン商談がもっとも利用されているフェーズは「既存顧客へのフォロー(44.6%)」で、次点は「新規顧客との2回目以降の商談(31.2%)」という結果に。オンライン商談は、すでにつながりのある顧客に対して活用しやすいことがわかる。また現状は営業活動自体が制限されているため、取り組めるフェーズに絞っているとも言える。
オンライン商談ツール継続意向、約半数が「どちらともいえない」
アフターコロナにおけるオンライン商談の継続意向は「どちらともいえない(51.9%)」が最多に。急遽オンライン商談を導入したため、検証不足な部分があるとの声が多くみられた。
「続けたい」は25.2%に留まったが、ビフォーコロナで導入済みの人に絞ると「続けたい」が44.3%と上昇。続けたい理由には、移動コスト削減や利便性といったメリット、訪問との使い分けができるなどの回答が挙げられた。
「どちらともいえない」の自由回答
- 効果がまだ見えていないため、もう少し検証をする必要があるから
- 慣れとレベルアップが必要と考えている為
- 本格的に導入してまだ少しであり、成果観測できるのはこれからだから。また顧客のデジタル環境や担当者のリテラシーの問題もあり、faceTofaceの営業を全否定することはできないです。
「続けたい」の自由回答
- 時間を要するが、慣れてくれば生産性の向上と効率化が期待できる。
- 資料の持ち運びの必要がなく、お互いに顔を見て声を聞けることが便利。特に遠方の場合は時間の有効利用になる。
- 担当範囲が全国なので、移動にかかる時間とコストの節約ができる。また、商談中のタイムリーな資料提供が格段に良くなった。
- TPOに応じて、オンラインとオフラインを併用したい。
オンライン商談システムに対する不満は「音声が安定しない」が最多
オンライン商談システムに対してもっとも多い不満は「音声が安定しない(35.8%)」で、次点は「画面が固まる(25.0%)」だった。インターネット回線や使用しているシステムの品質など、個々の利用環境に左右されやすいことが明らかになった。
調査概要
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査時期:2020年4月30日~2020年5月1日
- 調査対象:東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県在住の企業経営者層、営業職1,000名