身だしなみで損してしまうことは……ある!
令和のいま「ビジネス、営業で結果を出すために見た目は非常に重要な要素である」と聞いて、反論する人はいないだろう。
しかし、ひと昔前はそうではなかった。スーツやカバン、靴などが軽視されていたこともある。
かなり前になるが『人は見た目が9割』(新潮社)という本がベストセラーになった。それまで学校では「人を見た目で判断してはいけない」と教わってきたこともあり、そのときは違和感があったものだ。当時はまだ「外見より中身で勝負だ」などと言っている人もいたし、それで結果を出していた人も存在していた。
しかし、いまは難しい。たとえ本人が《中身で勝負だ!》と思っても、お客様は相手にしない。見た目で悪い印象を持たれれば勝負の舞台にすら立たせてもらえないのだ。まずは見た目が第一関門である。
このような話をすると「そんなことはわかりきっている」と思うかもしれない。しかしながら、”見た目のマナーが大切”ということを知識として知っていたとしてもキチンと守れている人はそれほど多くはない。若い営業マンだけでなく、結構なベテラン営業マンでも服装で《損をしているだろうなぁ》という人がたくさんいるのだ。しかもそれを本人だけが気づいていない……なんてこともある。
事例を紹介させて欲しい。スマホの電池の減りが早くなり、そろそろ買い換えようとスマホショップに行ったときのこと。そこで出てきた店員さんは個性的だった。
若作りをしていたが、おそらく30歳前後だと思われる。スーツはヨレヨレで靴は片方が減っていて靴底が斜めになっている。もちろん手入れされておらず薄汚い。髪形は左だけ刈り上げアシメントリーで、しかも香水がキツイ。どうしてもこの店員さんと話をする気になれなかった。買う気満々だったが、ひと言も話さず店を出た。この店員さんは見た目によって買いにきたお客様をひとり逃したことになる。
あなたも想像してみて欲しい。ヨレヨレのスーツで頭は個性的、タバコと香水が混ざったようなにおいをプンプンさせた営業マンが目の前に現れたらどうだろう?そんな人の話を誰が聞くだろうか。