マツリカは、Sales Tech領域のカオスマップにおいて世界でもっとも支持を得ているとされる「2022 Enterprise SalesTech Landscape」をベースとした、国産ツールのカオスマップ「Japan SalesTech Landscape」の2023年版を公開した。
マツリカによる考察
2022年に公開した「2022 Japan SalesTech Landscape」と比較すると、掲載ツール数の増加や、新たに日本企業が進出したカテゴリの存在が確認された。一方、Landscapeの参照元であるNancy Nardin氏(NancyNardin.com)制作の「2022 Enterprise SalesTech Landscape」と比較すると、ツールの数、カテゴリ充足率ともに遅れをとっている。
そのような中、日本でもSFA/CRMと呼ばれる顧客・営業データの基盤となる領域が台頭しつつあり、今後、顧客・営業データ基盤へのインプット/アウトプット、蓄積したデータの活用といった領域のさらなる市場活性化が期待される。
今後はSales Techを導入・活用するバイヤー/ユーザーを支援する必要性が大きくなると予想。バイヤー/ユーザーの支援に貢献する可能性が高いものとして、バイヤーイネーブルメントの実践および「Digital Adoption Platform」領域におけるプレイヤー(ベンダー)の増加や発展が挙げられる。また、従来は海外で発展しているSales Techが数年後に日本国内で開発されるケースが一般的だったが、今後は「日本発」として海外進出していくベンダーの台頭が期待される。
近年発展の兆しを見せている国内のSales Tech業界では、日本企業が進出できていない領域も多く、今後さらなる発展の余地があると言える。営業のデジタル化が進化を遂げるか否かについて、テクノロジー活用者はもちろん、テクノロジー提供者の動きも注目される。