マイシェルパは、転職経験のある会社員（正社員）を対象に「社員の退職理由」に関する実態調査を実施。その結果を発表した。
- 調査概要：「社員の退職理由」に関する実態調査
- 調査日：2022年9月20日（火）
- 調査方法：インターネット調査
- 調査人数：1,041人
- 調査対象：転職経験のある会社員（正社員）
- モニター提供元：ゼネラルリサーチ
調査結果
退職理由をたずねたところ、「長時間労働・休日出勤などによるストレスのため」（32.7％）がもっとも多く、「職場の人間関係や社長・上司との相性によるストレスのため」（30.2％）、「給与や残業手当など賃金への不満によるストレスのため」（24.5％）が続いた。計79.7％が、ストレスを原因として退職したことが明らかになった。
会社に伝えた（人事・上司に伝えた、退職届に書いた等）退職理由をたずねたところ、「別の業界・新しい職種に挑戦したい」（19.4％）がもっとも多く、「詳細な理由は伝えなかった」（18.2％）、「働き方を変えたい（雇用形態・勤務時間など）」（11.6％）が続いた。また、前向きな退職理由を伝えた回答者のうち、「別の業界・新しい職種に挑戦したい」と答えた回答者の75.0％、「家庭の事情（出産・介護など）」で64.0％、「起業」で60.0％が、実際はストレスが原因で退職したことが明らかになった。
退職した会社では、従業員の退職を防ぐためにどのような取り組みを行っていたかたずねた。「特に目立った取り組みはなかった」（43.5％）がもっとも多く、「ストレスチェック制度の導入」（24.4％）、「人事評価制度の整備」（18.9％）が続いた。
結果的に退職に至ったものの、取り組みが退職を踏みとどまる理由となったかたずねた。その結果、17.3％が「ある程度はなった（何度か思いとどまった）」、26.1％が「どちらともいえない（一度は思いとどまった）」、56.6％が「まったくならなかった（思いとどまることはなかった）」と回答。「どちらともいえない（一度は思いとどまった）」と「まったくならなかった（思いとどまることはなかった）」の計82.7％が、退職を踏みとどまる理由にならなかったと回答した。
退職前に、本音の退職理由について信頼して相談できる相手が社内にいたかたずねた。その結果、39.0％が「いた」、37.3％が「いなかった（適切な人がいなかった）」、23.7％が「いなかった（社内の人間には本音を相談したくない）」と回答。61.0％の人が、社内に相談できる人がいなかったと回答した。
また、相談できる相手が社内にいたと答えた回答者に、社内で本音の悩みを相談して後悔したことはあるかたずねた。その結果、15.8％が「悩みを理解してもらえなかった」、11.6％が「相談内容が洩れた」、4.4％が「悩んでいることに対して説教をされた」、67.7％が「後悔したことはない」と回答。計31.8％が、社内で本音の悩みを相談して後悔したことがあると回答した。
会社側に何があれば退職に至らなかったか／退職に至った経緯
- 抜き打ちチェックなどの各ハラスメント防止体制を強化して欲しい（20代／男性／富山県）
- 上司が悩みの種なのに、本部の相談窓口を利用するにはその上司を通さないといけなかった。そういった体制の不備をどうにかすべき（20代／女性／東京都）
- ストレスチェックや会社の不満を真摯に受け止める制度。そのうえで、具体的な対策を提示するか、すぐにできなくてもいつまでに提示するなど、しっかりとした頼れるケアが欲しかった（30代／男性／神奈川県）
- カウンセリングできる人が欲しかった。また、部署が単一で異動できないことが嫌だった（30代／女性／千葉県）
- 窓口の相談員がひとりしかいなくて、自分と相性の合わない上司と仲が良かったため、相談したくてもできなかった。だから、相談窓口を複数人設置すべきだと思う（30代／女性／大阪府）
- 情報漏洩などが嫌だったため誰にも詳細は話せなかった。ほかの会社などが私達の意見を管理してくれて、かつネットなどで意見を言う環境があれば助かる（30代／女性／千葉県）
