帝国データバンクが2020年度決算、および企業業績に関する調査を実施した。
「減収」が約6割 前年比で18 pt増
2020年度決算の企業業績は、全産業（金融・保険を除く）約10万7,000社のうち、「減収」となった企業が58.3％を占め、2019年度（40.3％）と18pt増加する結果に。業種別では、減収企業の割合は製造業が7割を超え、非製造業でも55.6％を占めた。全産業の前年からの売上高伸び率の平均は0.2％のマイナスとなり、2019年度の6.8％から減少に転じる結果に。
業種ごとに売上高伸び率平均を参照すると、前年から売上高の増加率がもっとも高いのは「電気通信・郵便」で11％のプラス。他方で、もっとも減少率が大きかったのは「宿泊業」で28.5％のマイナスとなった。
業績動向詳細 生活様式の変化にともなう需要増で増収を維持する業種も
2020年度決算の企業業績は全産業（金融・保険を除く）約10万7,000社のうち、「減収」した企業は58.3％を占め、2019年度（40.3％）と比較して18pt増加した。一方、「増収」となった企業は41.5％と、前年度から11.9pt減少していた。
業種別に参照すると、減収企業の割合がもっとも高かったのは製造業で、71.5％に達した。次いで、卸売業（65.6％）、小売業（63.2％）が続いた。なお、非製造業全体では55.6％という結果に。
業種ごとの売上高伸び率平均を参照すると、その他を除く43業種中27業種で「マイナス」となった。もっとも落ち込みが大きかったのは「宿泊業」で28.5％のマイナスとなり、前年度と比較すると48.9ptマイナスと最大の減少幅であった。次いで「飲食店」（△17.4％）、「娯楽業」（△16.3％）が続き、新型コロナウイルス感染拡大にともなう営業時間の短縮、外出自粛といった要請が直接企業業績に影響を与える様子がうかがえる結果に。
一方、売上高の増加率が高かったのが、上位から「電気通信・郵便」（＋11％）、「教育」（＋8％）、「不動産」（＋6.2％）。多くの業種がマイナスの影響を受けた一方、 働き方、生活様式の変化にともなう需要が生まれたことで、増収を維持する業種も見受けられた。
