ウイングアーク1stは、100億円以上の売上の企業に所属する請求書関連業務に携わる会社員533名を対象に、「企業間取引の電子化に関する実態調査」を実施した。
社外取引の電子化により期待することトップは「負担がかかっていた作業からの解放」
「Q1.請求書や契約書などあなたが携わっている社外との商取引が電子化することで最も期待することは何ですか。」(n=533)と質問したところ、「負担がかかっていた作業から解放される」が33%、「作業ミスが解消・軽減される」が19.3%、「無駄なコストが削減できる」が15.8%、という回答だった。
29.4%の企業が、社外取引において「80%以上電子化が進んでいる」と回答、2023年比2.1ポイント増加
「Q2.請求書や契約書などあなたが携わっている社外との電子化による商取引は、どの程度の割合を占めていますか。」(n=533)と質問したところ、「完全電子化」が6.9%、「80%以上電子化」が22.5%、という回答だった。
社外取引における理想の電子化率、「完全電子化/80%以上電子化」が62.5%にのぼる
Q2で「社外との商取引に関わっていない」以外を回答した人に、「Q3.請求書や契約書などあなたが携わっている社外との商取引において、理想の電子化率はどのくらいですか。」(n=489)と質問したところ、「80%以上電子化」が32.1%、「完全電子化」が30.4%、という回答だった。
完全アナログの企業からは、「ずっと紙で慣れているから」や「紙の方が実際に見えるので分かりやすい」などの声も
Q3で「完全アナログ(紙)化」と回答した人に、「Q4.理想の電子化率に「完全アナログ(紙)化」を選んだ理由を教えてください。」(n=7)と質問したところ、「ずっと紙で慣れているから」や「特に電子化するメリットがないし、紙の方が実際に見えるので分かりやすい」など6個の回答を得た。
<自由回答・一部抜粋>
- 46歳:変われないから
- 45歳:ずっと紙で慣れているから
- 49歳:回避策になる
- 32歳:当分変わらないから
- 57歳:お客様あってのものだから
- 27歳:特に電子化するメリットがないし、紙の方が実際に見えるので分かりやすい
社外取引において、64.9%が「2種類以上」のデジタルツールを使用、2022年から15.3ポイントアップ
Q2で「0%~20%未満の範囲で電子化」「社外との商取引に関わっていない」以外を回答した人に、「Q5.請求書や契約書などあなたが携わっている社外との商取引において、これまで使用したことがあるデジタルツールまたはクラウドサービスは何種類程度ありますか。」(n=393)と質問したところ、「2~5種類」が40.2%、「6~9種類」が17.6%、という回答だった。
請求書や契約書の社外取引で、74.6%が「ツールの散在」を実感、2022年より22.7ポイント増加
Q5で「2種類以上」と回答した人に、「Q6.請求書や契約書などあなたが携わっている社外取引において、現在あなたの使用ツールは散在していると思いますか。」(n=255)と質問したところ、「とても散在している」が19.7%、「やや散在している」が54.9%、という回答だった。
ツールの散在による不満度、40代が中央値「60」で最も高い結果に
Q6で「とても散在している」「やや散在している」と回答した人に、「Q7.ツールが散在していることにより感じている不満度について、100(非常に不満)~0(不満なし)の中で、体感値で教えてください。(フリー数値)」(n=190)と質問したところ、30代では中央値が「50」、40代では中央値が「60」などの回答だった。
<年代別中央値>
- 20代(n=5)40
- 30代(n=51)50
- 40代(n=60)60
- 50代(n=49)50
- 60代(n=5)50
ツールの散在について、70.5%から「なるべく早くツールを統一してほしい」の声 一方で17.4%が「散在するくらいならアナログにもどりたい」
Q6「とても散在している」「やや散在している」と回答した人に、「Q8. 当てはまる気持ちを教えてください。(複数回答)」(n=190)と質問したところ、「なるべく早くツールを統一してほしい」が70.5%、「導入前に散在のリスクを解消して欲しかった」が38.4%、「ツール導入は計画的にしてほしい」が31.6%、という回答だった。
61.2%が、電子帳票の保管・管理と受け取りは「異なるツール」、2023年比5.7ポイント増、2022年比16.4ポイント増
Q5で「2種類以上」と回答した人に、「Q9.請求書や契約書などあなたが携わっている社外との商取引において、請求書や契約書など電子帳票を受け取った後、保管・管理するツールは受け取りツールと同一ですか。」(n=255)と質問したところ、「同一である」が35.7%、「異なるツールを使用している」が61.2%、という回答だった。
約9割が、異なるツールの使用は「業務効率が悪い」と実感、2022年から9ポイントアップ
Q9で「異なるツールを使用している」と回答した人に、「Q10.異なるツールを使用していることで、社内の文書管理・確認業務の効率が悪いと感じたことがありますか。」(n=156)と質問したところ、「何度も感じたことがある」が41.1%、「数回感じたことがある」が48.7%、という回答だった。
約7割が、異なるツールの使用により「情報漏洩リスクの高まり」を懸念
Q9で「異なるツールを使用している」と回答した人に、「Q11.異なるツールを使用することで、文書管理面で情報漏洩リスクが高まると感じたことはありますか。」(n=156)と質問したところ、「何度も感じたことがある」が23%、「数回感じたことがある」が46.2%、という回答だった。
60.4%が、企業間取引における業務で、ログ/行動履歴が追えない経験あり、2023年比4.2ポイント増
「Q12.企業間取引における業務で、ログ/行動履歴が追えない経験はありますか。」(n=533)と質問したところ、「何度もある」が33%、「1~2回程度ある」が27.4%という回答だった。
85.7%が、ログ/行動履歴が追えないことで「内部統制面のリスク」を実感
Q12で「何度もある」「1~2回程度ある」と回答した人に、「Q13.企業間取引における業務でログ/行動履歴が追えず、内部統制面でリスクを感じたことはありますか。」(n=321)と質問したところ、「何度も感じたことがある」が34.6%、「数回感じたことがある」が51.1%、という回答だった。
【調査概要】
- 調査名:企業間取引の電子化に関する実態調査2024
- 調査対象:100億円以上の売上の企業に所属する請求書関連業務に携わる会社員
- 有効回答数:533名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない
- 調査期間:2023年2024年3月28日〜4月3日
- 調査機関:自社調査 (調査委託先:IDEATECH)
- 調査方法:オンラインアンケート
- 企画:ウイングアーク1st