パナソニックとパナソニック システムソリューションズ ジャパンは、2021年4月1日に、新事業「現場マルチネットワークサービス」の提供を開始することを発表した。これにともない、同社は全体のハブ機能を担うネットワークサービス事業センターを立ち上げる。パナソニックのエッジデバイス・ソフトウェアに加えて、無線ネットワークシステムをサービスとして提供することにより、現場プロセスの改革を進め、現場と経営をつなげる「現場プロセスイノベーション」の実現が目標として掲げられた。
人やモノの動きをデジタルデータとしてとらえ、サイバー空間で分析し、そこから生まれた新たな価値で経営課題を解決する「現場プロセスイノベーション」を主力事業に掲げている同社。同サービスは、2020年7月に発表された「現場センシングソリューション」に続いて、もうひとつのコア事業として発表された。無線を導入する過程において必要な工程や作業のノウハウ、および無線特有の付帯業務を遂行できる知見と全国のサポート体制を活かし、従来の業界特化型のネットワークシステムのみならず、業界横断的にサービスとして提供するべく同事業の提供が決定された。
具体的には、プライベートLTEやローカル5Gなどのローカルネットワークや同社が保有するタブレット端末、ネットワークカメラなどのつながるエッジデバイスや画像センシングなどのソフトウェアに、防災などの「人の命にかかわる現場」で使われてきた無線インフラを支えるサービスを提供していく。なお、エッジデバイスやテクノロジーを持つパートナーとの共創も視野に入れていることを明らかにしており、同事業による販売目標は2025年、累計1,000億円を目指している。