カルチャー×テクノロジー×データが鍵
終盤では、セッションの内容を振り返りながらも「世の中の変化によって活躍する人材が高度化し、人材育成が難しくなってきているのも事実です。SNSの普及による透明性へのニーズの高まりや、情報を得やすくなったことによる『理解したつもり現象』などは、本質的な人材育成を難しくしている要因のひとつでしょう」と述べた安田氏。自身の専門領域であるセールス・イネーブルメントの取り組みを通じて手繰り寄せた「とくに成果を出せる人材に共通する4つの資質」を説明した
- あらゆる物事に対して常に自分の考え・スタンスがある――予測型の学習を実行し、問題意識を持ちながら生きている人
- インプットを定着化させる自身のアウトプット法がある――発言をする、書く、人に教えるなど、学んだことをなんらかのかたちですぐに発信する
- 素直に周囲の意見に耳を傾ける姿勢がある――改善をやめない
- 基本的に機嫌が良く、周囲を明るく前向きにできる――たまたまではなく、このような雰囲気は本人がつくっている
これからの時代で活躍するには「何をどれだけ学ぶか」ではなく「どのように学び、どのように活かすか」が鍵となる、と冒頭の言葉を繰り返した安田氏。セールス・イネーブルメントとは「学び方」を支援するものであるということ、そして「学びを成果につなげる仕組み」「仕組みづくりを支えるテクノロジー」「社員を見守る会社の体制」などを整備する必要がある旨を力強く語った。
安田氏は、「これからもセールス・イネーブルメントの立場から、学びやすいカルチャー・データの活用・テクノロジーの活用の掛け算によって、いっそうの成長を支援していきたい」と展望を述べ、セッションを締めくくった。