AJSは、SAPジャパンが提供する業務プロセスの継続的な改善を支援するソリューション「SAP Signavio(エスエーピー・シグナビオ)」を活用して販売管理業務の改革と標準化を進め、効率化とコスト削減を実現した。
取り組みの背景
AJSの販売管理業務では、個別最適の積み重ねの結果、標準となる業務フローが確立されていないことから、過剰な情報伝達のやり取りやチェック作業の重複などの非効率が生じていた。
そこで、AJSの総務部門では、販売管理業務プロセスの標準化と自動化による効率向上を目指して共通システム構築を計画。現状とありたい姿のプロセスフローを「SAP Signavio Process Manager」で整理・可視化し、共通の業務フロー導入の効果を試算した。その結果、約30%のコスト削減が見込まれたため、共通システムと標準プロセスの構築を推進し、2023年初旬より共通システムの運用を開始した。
その後、「SAP Signavio Process Intelligence」によるプロセスマイニングの活用によって業務状況を分析し、部署ごとの業務サイクルの違いなどの定量的な数値での比較を実施。把握された問題点をもとに体制の見直しなどを進めたところ、担当者によって最大20%のサイクルタイム改善、30%の残業時間削減を実現した。
さらに、プロセスの可視化と分析による具体的な情報をもとに関係者での共通認識を形成して業務フローを見直し、標準化したことにより、非効率が生じていた箇所を改善業務に関わるコストを約30%削減した。
販売管理業務の標準化によるシステム統一の取り組みはAJSにおける業務改善のためのシステム開発第1期と位置づけられ、販売管理業務のうち約8割のシステム化を実現した。