ドーモは、2019年5月21日にコンラッド東京で記者会見を開催し、提供するツール「Domo」の4つの注力項目や新機能、エイベックスによる活用事例を発表した。
冒頭に登壇したのは、同社アジアパシフィック・日本地域担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのポール・ハラピン氏。同社の事業をあらためて説明した。Domoは「接続」「保存」「準備」「視覚化」「コラボレーション」「予測」「拡張」と名付けられた7つのコンポーネントで構成されるデータ活用のプラットフォーム。Domoはデータを「可視化」するBIツールとしての印象が強いが、可視化のためにはデータを統合することが必要であり、あくまで可視化はひとつの機能であることが会見を通して強調された。
ポール氏は創業者のジャシュ・ジェイムズ氏が日本好きであると同時に、2010年の創業の翌年には、日本に進出するなど、日本市場を重要視していると述べた。現在アジア太平洋地域には5つのオフィスがあるが、日本オフィスが最大だという。
次に同社のコーポレート・ストラテジー・ディレクター兼プリセールスソリューションズ・ディレクターの福崎一郎氏が登壇。日本市場において、以下4つの項目に注力することを発表し、いくつかのアップデートなどを発表した。
- CIOへのアプローチ強化およびIntegration Cloudの日本市場での本格展開
- データサイエンス、機械学習(ML)・人工知能(AI)機能の強化
- セキュリティおよびガバナンス機能を含む大企業向け機能拡張
- ソリューションおよびアプリケーションの強化
機械学習の領域では、Domo Business Automation Engine(BAE)をリリース。機械学習とアラート機能によって、ユーザーはDomo上で得たインサイトをビジネスに活かす際のアクションを自動化することなどが可能になる。
また、顧客からの要望をもとに拡張された機能が「Domo Stories」だ。従来のダッシュボード上では、カードと呼ばれるグラフを並べてユーザーはデータを見ていたが、この拡張機能によって画像やテキストを組み込むなど、さまざまなデザインでダッシュボードを作成することができるようになり、より直観的にデータを捉えられるようになる。
最後に登壇したエイベックス株式会社・新事業推進本部デジタルクリエイティヴグループゼネラルマネージャーの山田真一氏は、2017年4月より取り組み始めたDomoの活用について発表。ツール活用のポイントとして、ユーザー部門に現場主導で取り組んでもらうことや、手間のかかる既存レポートの置きかえではなく、新規レポートから始めることなどを紹介。「Domo Stories」も実際に活用しているという。
「より直観的にわかりやすくなりました。カード(グラフ)自体が何を意味するのか説明する必要のある場面もありましたが、画像やテキストを交えることで、今まで表現できなかった方法での表現が可能になりました」(山田氏)
ドーモは、そのほかにも「Domo IoT Cloud」というIoTデータ活用の機能なども発表。引き続き、日本市場におけるデータ活用支援に取り組んでいく。