三谷産業は、働き方改革のテーマのひとつである柔軟な働き方の実現と事業継続計画(BCP)の強化を目的とし、三谷産業の全社員を対象とするテレワーク制度を本年2月1日より正式導入したと発表。
同社では、以前より社員のワークスタイル変革を掲げており、その施策のひとつとしてテレワーク制度導入を検討した。
2018年5月に、全社員向けに組織風土に関するアンケートを実施した際に、複数の社員からワーク・ライフ・バランスの向上や時間の有効活用策として、働き方の選択肢を増やして欲しいとの意見が寄せられた。
そこで、トライアルでは三谷産業の全社員の中から希望者を募集し、全社員の1割強に当たる60名が、延べ313回、テレワークを実施。社員の反応としては、「通勤時間が削減できたことで家族と過ごせる時間が増えて嬉しい」「電話や話し声のない静かな環境で集中しやすい」など好意的な意見が多い一方で、仕事環境やツール、コミュニケーションにおける不便・不都合などの課題も見えてきた。
しかし、回数を重ねるごとに仕事の進め方の工夫やノウハウが貯まり、課題も徐々に解消。また、セキュリティや労務管理面でも問題なく運用できることも確認できた。
テレワークによる通勤時間の削減は、ワーク・ライフ・バランス面で時間の有効活用につながるとともに、たとえば保育所のイベントなどに参加する際、従来であれば丸1日の休暇を取得していた社員が、テレワークを活用すると半日は自宅で勤務できるようになった。BCPの面では、台風などの自然災害時に、事前にテレワークに切り替えることで、社員の安全を確保しながら事業活動への影響を軽減することができた。
トライアルを通して得られた社員の声をヒントに、課題への対応を進め、BCPにおける有効性なども確認できたことから、正式に制度の運用に至ったとのこと。