電話面談システム「bellFace(ベルフェイス)」の開発・販売事業を行うベルフェイスは、対面営業向けAIアプリ「bellSalesAI(ベルセールスエーアイ)」の提供を開始した。同時に、かんぽ生命保険が「bellSalesAI」の試験導入を決定したこと発表した。
「bellSalesAI」開発の背景
ベルフェイスは、顧客の営業活動を支援するなかで次のような課題を見出した。
- CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)ツールを導入したもののデータ入力が徹底されず、営業現場がブラックボックス化している
- デスクワークの時間が増加し、顧客と会う時間が十分に確保できていない
これらの課題を解決するために「bellSalesAI」の開発に至った。
「bellSalesAI」使用方法
- 契約企業の営業社員がスマートフォンに「bellSalesAI」のアプリをダウンロード
- 営業開始時にアプリを起動し、開始のボタンをタップ
- 営業終了時にアプリの停止ボタンをタップ
- 自動で文字起こしされ、CRMに記録する項目を自動抽出
- 必要に応じて修正し、自社のCRMツールへコピー
「bellSalesAI」を活用するメリット
1.CRMの入力をAIで効率化
商談内容からCRMに記録する項目を自動抽出でき、After Sales Work(※)の削減が可能になる。これより得た時間で顧客接点を増やすなど、より売上につながる活動に充てることができるようになる。
※After Sales Work:商談終了後の議事録やレポート作成といった事務作業を表す(ベルフェイスの登録商標 登録番号 第6780019号)
2.営業現場の可視化
営業担当の主観にたよらない、客観的な情報をCRMに蓄積できる。営業マネージャーは各案件の状況をより正確に把握できるようになり、意思決定に役立てることができる。
入力された内容で確認したいことがある場合、「bellSalesAI」を使用してテキストおよび音声データで商談内容を確認することも可能。また、企画担当者による顧客分析も支援する。
かんぽ生命での想定ユースケース
コンサルタントによる保険商品営業の「会話をデジタル化」するツールとして「bellSalesAI」を使用する。
かんぽ生命では、契約内容の確認活動を通じて顧客へヒアリング、商談の振り返りを行うなかで、顧客の発言した内容やニュアンスをデータとして蓄積したいという課題があった。
「bellSalesAI」の導入により、商談の文字データ・音声データを管理者が確認できるようになる。商談の振り返り時間短縮と案件管理の精度向上により、成約までのリードタイム短縮や成約率の向上、会議時間の削減を図る。
かんぽ生命のコメント
bellSalesAIは、その利用操作のシンプルさからは想像できないくらい、大きな可能性を秘めています。
お客さまとの対話は、お客さまと営業社員の間の閉ざされた世界で行われており、どのような内容の話を、どのような話し方で、どのようなやり取りで行っているのかは、営業社員本人の報告でしか把握のしようがありませんでした。
bellSalesAIを使うことで、上席者が確認できるばかりでなく、本人の振り返りにも活用することができ、客観的に自身のスキルを確認することが可能となります。
また、要約された対話内容を顧客管理システムの対応履歴にコピーして貼り付けられるので、業務の効率化につながります。
将来的には、お客さまとのやり取りを自動で顧客管理システムに反映させる世界も考えられます。 一部の営業拠点でbellSalesAIを試行しますので、当社の営業スタイルに取り入れることができるのか、ベルフェイス様の協力も得ながら確認していきたいと考えています。