チームスピリットは、ワークデイとイノベーションパートナー契約を締結したことを発表した。

少子高齢化による労働力不足や働き方の多様化が進む中、人的資本経営の強化による従業員1人ひとりの生産性向上の実現が急務となっている。とくに大企業では、分断された人事システムで運用されているために、人事情報と勤怠データが統合されていない場合もあり、正確な人的資本の活用状況の把握や、生産性の可視化が困難となっている。さまざまな従業員データをリアルタイムに統合し活用することは、経営判断や組織改善の質を左右する重要な要素となっている。
ワークデイが提供するクラウド型人材管理プラットフォーム「Workday ヒューマンキャピタルマネジメント(以下、 Workday HCM)」は、人材の最適化と業務効率化を実現する人材管理プラットフォーム。AIである「Workday Illuminate」により、定型的な人事業務を効率化し、生産性向上を支援している。
一方、チームスピリットの大企業向けクラウド勤怠管理システム「TeamSpirit Enterprise」は、日本の大企業に特有の複雑な人事・労務業務に対応している。
チームスピリットとワークデイは今後、グローバル基準の人材管理機能を持つWorkday HCMと、人事・労務部門のニーズに対応可能な拡張性を持つTeamSpirit Enterpriseをシームレスに連携させることを目指す。Workday HCMで管理される社員情報や組織情報をTeamSpirit Enterpriseに自動的に同期させることで、二重入力の手間や転記エラーの発生などを防ぎながら、人事データの活用が可能になる。
今回の協業を通じて両社は、人事・給与・勤怠・タレントマネジメントといった領域を統合的に運用できる基盤を提供することで、大企業における組織全体の生産性向上に貢献することを目指す。さらに、人的資本経営の実現に不可欠なデータの可視化と活用を促進することで、健全な働き方を支援し、顧客企業の持続的な成長を後押しする。
ワークデイ 執行役社長兼日本地域責任者 古市力氏のコメント
日本における労働時間管理の要件は、労働関連法規への遵守にとどまらず、多様な働き方を適切に管理することが求められるため、世界的にも極めて高い複雑性を有しています。このような日本特有の勤怠管理要件を幅広くカバーするTeamSpiritとWorkdayがシームレスに連携することにより、企業における労務管理、給与計算、会計仕訳などの関連業務の効率化と利便性の向上が期待されます。さらにこの連携を通じて、企業の経営課題と労務管理における実務面の双方を強力に補完し、企業のHRモダナイゼーションの実現を加速させるものと確信しています。