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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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営業の仕事は「売る」ことなのか? 「Buyer Enablment」をめぐる冒険

2024年7月12日(金)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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「背中を見せる」育成はもはや限界! 最短で人材を育て、目標達成し続ける組織をつくる「型」と「しくみ」

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 営業組織には事業活動を維持・発展させるために高い数値目標が設定される。しかしマネジメントや戦略が不明瞭・不十分だと無駄な仕事が増えてしまい、いつしか「目標は達成できないことが当たり前」という風土が生み出されてしまう。2024年1月25日開催のSalesZine Day 2024 Winterに登壇したソフトブレーン 川上大樹氏は、「目標達成が当たり前となる営業組織」に必要な要素として「型」と「しくみ」に着目。そのふたつを用いて営業組織を強化し、目標達成を支える営業パーソンを最速で育て上げるための方法論を解説した。

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プロセスマネジメントを中核に「型」をつくる

 ソフトブレーンは、SaaS型SFA/CRM「eセールスマネージャー」と、営業スキルアップ教育やコンサルティングを提供し、企業の営業活動効率化や生産性向上を支援している。「我々は営業の方法論としくみを提供することで、真の営業DXを提供しています」と川上氏。その中から今回は「育成」に軸足を置き、目標を達成するための組織をつくり上げる方法を解説した。

 まず川上氏は、目標達成できる組織にするために育成が必要な理由として「スーパー営業パーソンではない限り『指導』が必要で、指導した結果として『行動変容』が現れ、『成果』が生まれます。その3つの歯車がかみ合ってこそ個人が目標を達成でき、組織の目標達成につながるのです」と説明。そして目標を達成するためには「型」=目標達成に向けた育成の方法論と、「しくみ」=SFA/CRMなど育成状態を把握するためのデジタルツールが必要だと解説した。

ソフトブレーン株式会社 本社営業本部 営業企画部 部長 川上大樹氏
製造・金融・流通など業種を問わず、BtoB企業を中心に、300社以上の営業課題解決の実績を持つ。新規顧客開拓の営業に従事するともに、営業課題解決セミナーでの講演活動を多数行っている。

 ソフトブレーンでは営業の「型」を学問としてとらえ、東京大学や筑波大学、中央大学と産学共同研究を実施している。「できる営業パーソンは、再現性が高い手法を無意識のうちに実践しています」と川上氏。その特性を検証・分解し、プロセスマネジメントを中核としたメソッドを研究しているのだ。

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 たとえば受注目標が5,000万円の場合、「契約を獲得してこい」「今どうなっているんだ?」と結果を軸に管理・評価するのが結果マネジメント(結果管理)だ。一方プロセスマネジメント(工程管理)では「5,000万円を達成するには、受注単価が200万円だから受注が25件必要」と、目標達成までのプロセスで何が必要か科学的・数値的に落とし込み、足りない要素を補足していく。このプロセスマネジメントを営業に導入することが、営業の「型」をつくる基本となる。

「背中を見せる」は限界! 育成にDXを導入すべき理由

「型」と「しくみ」は連動させる必要がある。その理由について、川上氏は2030年時点の労働者の増減を予測した内閣府資料をもとに「AIの普及やデジタル化の加速にともない、高付加価値、高額で売れる能力を身につけないと、営業パーソンとしての存在価値はなくなる」という予測を示した。そして、これからの時代も価値を発揮し、目標達成に貢献する営業パーソンを育成するために、営業の領域でも「DX」が必要になると言う。

 ここで川上氏は、営業DXを「IT活用により新たな営業スタイルへ変革し、営業の品質と生産性を高め、業績向上や目標達成につなげること」だと定義したうえで、「『背中を見せて育てる』という旧来の育成手法が限界を迎えているのです」と指摘。人材の流動性が高く営業の即戦力化が求められている現在、デジタル活用により育成方針を明文化し、データ・事実に基づいて誰でも人材を育成できる体制が必要だと言う。

「ただし、人を育てるのはあくまで人です。デジタルツールをうまく活用し、DXに基づいた育成を行う必要があります」(川上氏)

 また、DXに着手しないと、上司と部下(育てる側と育てられる側)のギャップが著しく広がっていくと指摘する。マネージャーは優秀な成績を出して昇進し、今も営業案件を抱えていることが多い。そのため時間がなく、もともとセンスや口伝により成果を上げてきたため、体系的な育成ノウハウもない。一方、部下はリモートワークが増えて上司と会う機会も少ない中、会社から早期戦力化を求められ、どうすれば良いか正解を早く知りたいと考えている。

「そのギャップを埋めて最速で人材を育成し、目標達成できる組織にするため、『型(明文化)』と『しくみ(データや事実)』が必要になってくるのです」(川上氏)

2,000人以上のトップセールスから生まれた「5ステップ70スキル」

「型」の一例として、川上氏はソフトブレーンでの実践方法を紹介した。同社ではポケットに入れて持ち運べるカードサイズのマニュアルを用意している。そこに営業活動の一連の流れとその際になすべきこと、身につけておくべきスキル、トークスクリプト、顧客に会う前の事前準備など、「これをなぞっていけば間違いはない」という内容が示されているのだ。

 顧客へのプレゼンについても、資料1枚1枚の重要ワードを記した「ブロックカード」と、どのようなニュアンスで伝えたら良いか示した動画コンテンツが用意されている。「これらを使って学びながら、ロープレで70点以上を獲得できたらお客様先でプレゼンして良いというルールを設けています」と川上氏は明かした。

 またソフトブレーンでは、30種類以上のフレームワークを用いて顧客の「型づくり」を支援していると言う。中でも「5ステップ70スキル」は、2,000人以上のトップセールスの行動を分解して生まれたフレームワークだ。

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「業種・業界は関係なく、できる営業パーソンは事前準備・アプローチ・ヒアリング・プレゼン・クロージングという5つのステップで商談を進め、そこに紐づく70種類のスクリプトを無意識に駆使していることがわかりました」と川上氏。それらを明文化したのが「5ステップ70スキル」であり、このフレームワークを参考に、企業ごとの営業スタイルに合う要素をピックアップして「型」づくりを支援している。

 これらの「型」のメリットについて、川上氏は「教え手によって内容がぶれない」「口伝でしか教えられない内容に注力できる」などを挙げた。そしてもっとも重要なメリットは、教え手の思い込みを排除できることだと強調する。

「伝えたから、『わかりました』と返事をされたからできるものだと思っていた。そのような思い込みを排除していくのが、明文化=『型』(マニュアル化)なのです」(川上氏)

「しくみ」=システム化がもたらす3つの変革

 次いで川上氏は、「型」に「しくみ」を組み合わせるメリットを解説した。データ・事実に基づいて育成を行う際、その受け皿となるのが「システム」だ。「しくみ」とはつまり、「システム化」と言い換えられる

「システム化によって、情報収集の手間を圧倒的に削減できます。結果として顧客の理解スピードが圧倒的に向上し、会議資料作成の手間を削減でき、そして何より、部下やメンバーの育成ポイントを客観的に明確化できるのです」(川上氏)

 前述した歯車の説明に当てはめると、「型」で「指導」を行い、「行動変容」を促す。それらの歯車が実際にうまくかみ合っているのかどうかを、SFA/CRMというITツールで検証していくのだ。

 SFA/CRMを導入するメリットはさまざまだが、大きな変化として「時間」「マネジメント」「育成」という3つの変革が営業組織内で生じると川上氏。まず「時間」について、営業担当者は「役員もマネージャーもSFA/CRMを見てください、我々はその間に営業活動に行ってきます」と言えるようになり、上層部向けに会議資料をつくる必要がなくなる。結果的に顧客接点を持つ時間が増え、組織の目標達成率が高まるのだ。

 次に「マネジメント」では、上司の「あれどうなった?」に端を発する無駄なやりとりがなくなる。案件の確度や気になる部分は上司自らSFA/CRM上でドリルダウンしながら確認でき、その段階で打ち手を考えることができる。マネージャーの部下に対する言葉は「あれどうなった?」から「次はこうしよう」に変わる。

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 最後の「育成」では、「デジタル育成」が可能となる。各個人の営業特性がSFA/CRMに蓄積されていくため、上司と部下で面談する時も事実ベースで改善点を指摘・提案できるのだ。これら3つの変革をもたらすSFA/CRMを「しくみ(システム化)」として「型」と組み合わせることで、育成の強度は高くなると川上氏は語る。

 ただしSFA/CRMは、情報が集まらないと意味がない。その中でソフトブレーンの「eセールスマネージャー」は、画面遷移することなく1回で入力が済むため、営業担当者の負担が少なく、導入・運用のハードルが圧倒的に低い。さらにそれらの情報はマルチアウトプットでき、シングルインプットで会議資料も人脈リスト、注目施策のリストも随時アップデートされていく。加えて、SNS機能を活用することで営業活動における悩みや相談を部内のほかのメンバーや上司、他部門に共有でき、ノウハウやアドバイスの情報提供・横展開が進んでいく。現時点で5,500社以上・185業種以上で採用され、利用継続率は95%に達するという。

「今まで行っていた複数のExcelへの入力作業がなくなり、生産性が圧倒的に変わります。結果的に営業力も強化され、育成にも有効活用できます」(川上氏)

 以上のようなかたちでソフトブレーンは、営業を科学するアプローチに基づき「型」をつくるナレッジと、「しくみ」をつくり上げるeセールスマネージャーを組み合わせてサービスを提供している。川上氏は「この『型』と『しくみ』の組み合わせが、営業目標達成に向けて重要なファクターになるのです」と改めて念押しし、セッションを締めくくった。

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提供:ソフトブレーン株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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