「即決できる人」は結果を出す
ある交流会に参加したときのこと。「この人は決断力があるなぁ」と思った出来事があった。
研修先や交流会では、多くの方と名刺交換を行う。この際、何を話したら良いのかと戸惑うことがある。そうならないように私は名刺に“相手が質問したくなる工夫”をしている。名刺に顔写真と本の載せ、吹き出しに“75冊以上の本を出しています”と表記しているのだ。これを見た人は「たくさん本を出しているのですね。今度読ませていただきますよ」と言ってくれるし、相手から質問されるといろいろと答えやすい。名刺にひと工夫しておくだけで、コミュニケーションはずいぶん楽になる。
その交流会で中年男性から「名刺交換よろしいですか?」と声をかけられた。差し出された名刺を見ると会社を経営している社長のようだ。私もいつもの名刺を出す。その名刺を見て「75冊以上も本を出しているんですね。菊原さんの代表的な本を教えてもらえますか?」と聞いてきた。そこで私は「この営業レターの本です」と答えた。するとその社長は「ちょっとすみません」とスマホを操作し、その場で購入。その決断力と行動力に驚いた。
ほとんどの人が「あとで買わせていただきます」もしくは「参考にしますね」といった社交辞令で終わる中、その社長は即購入してくれた。これは嬉しかった。
話を聞けば「営業代行の仕事をしている」という。だから興味を持ってくれたということもあるが、このように即決できる人は結果を出すもの。創業数年でかなりの規模の組織になっているのもうなずける。かくいうこの社長も「もともとは優柔不断だったのですよ」と話す。“決断できるワザ”を身につけたからこそできるようになったのだという。
その後、「どうやって決断力を身につけたか」と聞き込んだ。すると、社長は次のように語った。