メーカーと顧客の間にアプリを置くメリット
高橋氏は、メーカーと取引先あるいは販売店との間、すなわちBtoBの接点にスマートフォンのアプリを利用することで、情報へのアクセスが効率的に必要なタイミングで行えることについて、次のようにメリットを述べた。
「伝えたい情報が正しく伝わることで、製品の理解度が上がり、それ自体も他社との差別化につながります。また、顧客自身が情報にアクセスできることで、問い合わせが減少し、コストを下げることにつながります」(高橋氏)
非接触コミュニケーションにおける“情報過多”の課題
次に高橋氏は、「昨今はオンラインのイベント開催や、デジタルツールで情報を届ける手法が一般化している」としたうえで、「デジタル上のコミュニケーションは受け手のリアクションが見えづらいなど、難しい部分も多い」と指摘。また、情報を受け取る側の立場でも、「情報過多で受け取りきれないという“飽和状態”になっているのではないか」と課題を定義した。
「情報にアクセスしたいときに、どこにあるかわからない。こういった事態が社内外問わず起こっている。情報を整理して、集約して受け手に届けていく“進化”が必要になる」(高橋氏)
その視点からも、スマートフォンのアプリを使うメリットはふたつあり、ひとつは情報・機能を集約できること、もうひとつはタイムリーに接点をつくることができることだとした。
まず、受け手はスマートフォンのアプリをタップして起動するだけで、情報・コンテンツにアクセスできる。そのため、情報の整理・集約という点で優れている、と高橋氏は説明する。
そして、発信者側からすると、顧客が常に持ち歩くデバイスに対して、タイムリーに的確な情報を届けることができる点がメリットとなる。たとえば、プッシュ通知を通じて画面にメッセージを届けることも可能だ。