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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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企業の競争力を高める「営業DX」とは? 日本の営業組織の未来を探る powered by SalesZine

2024年4月18日(木)14:00~15:30

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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Sales Techの歴史から読み解く、セールス・イネーブルメントの発展

属人化の“最後の聖域”は崩される!Sales Techの歴史とセールス・イネーブルメントの登場

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 最近よく耳にする「セールス・イネーブルメント」。営業強化のための概念?それとも営業の教育方法?意味するところは何となくわかるけど、正確な定義や意味は何なのだろうとお考えの方も多いのではないでしょうか。本連載では営業のテクノロジー化や販売方法の歴史ともに海外の動向も踏まえながら、セールス・イネーブルメントという取り組みについて解説していきます。

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営業部門もテクノロジー活用を避けられない

 企業内において、何かの改善を行うにあたりITの活用なしに実施することは近年考えられなくなってきていると思います。たとえば、工場の生産力向上も、店舗の効率的な運営も、経理部門の決算早期化もすべてテクノロジーの活用によって支えられています。いままでテクノロジーの活用があまり進んでこなかった営業の領域でも「Saels Tech」や「セールス・イネーブルメント」という言葉がこの1年くらいで急激に広まってきており、営業部門にもテクノロジー活用の足音が着実に近づいてきていると感じます。

 本連載は前後編で構成します。前編となる今回は営業のテクノロジー化の歴史を10年単位で振り返りながら、営業部門のテクノロジー活用がどのように進化してきたかについて解説していきたいと思います。

1.営業現場へのテクノロジーの採用~販売記録とデジタル化(1995~2005年)

 まず営業現場へテクノロジーが取り入れられ始めたのはいつごろでしょうか。80年代からコンピューターを活用した売上の実績管理などは行われていましたが、当時は営業活動自体への適用はされていませんでした。90年代に入り、Windows95の登場やインターネットの普及などインフラ面で大きな変化があり、企業の中にひとり1台のPCが配布されるようになったことが営業活動にテクノロジーが取り入れられるきっかけとなりました。

 当時はカタログを中心に営業トークで商談を進め、さらに必要であればその場でノートなどに手書きで説明し補足をするなど、営業個人に依存した“職人技”の商談スタイルが中心でした。それを変えたのがいわゆるプレゼンテーションツールの登場です

 

 当時はプレゼンテーションという“発表”をするためというよりも、図形を用いた説明資料を作成することを主眼に利用され、Microsoft PowerPoint(Microsoft社)やFreelance(Lotus社)、花子(ジャストシステム社)といったツールが登場しました。これにより従来の職人技の営業スタイルから、製品紹介資料や提案資料などを作成し、それをもとに商談を行うスタイルに転換されていきました。

 高度な資料の作成が可能になることで、顧客へより情報を伝えやすくなるだけでなく、いままで個人の中にしかなかった抽象的な営業ノウハウが資料というかたちで可視化され、ノウハウが共有されやすくなり全体的な営業活動の質の向上に大きく寄与しました。

 またいまや当たり前となっているSFA/CRMによる活動・顧客管理も1990年代初頭に米国で登場しました。1993年にSiebel System社が、1998年にはSalesforce社が設立され、営業支援システムの普及が始まりました。

 普及の背景には終身雇用の考えを持たない米国企業では営業の入れ替えも頻繁に行われるため、できるだけ個人の依存比率を落とし、人員が変わっても安定した営業品質を保てるよう営業プロセスの記録化とその管理を進める必要がありました。そしてこれらを実現するために、営業現場へのテクノロジーの採用が推進されていきました。

 このように営業現場にテクノロジーの採用が始まったことは、いままで先輩・上司からの“口伝”でしかなかった営業ノウハウが資料や案件管理の定性情報として可視化・共有され始めたという大きな変革であり、営業担当者全体の販売力の向上に寄与しテクノロジーはセールスにおいて重要な役割となっていきました。

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クラウド・モバイルによる時間と場所の超越

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Sales Techの歴史から読み解く、セールス・イネーブルメントの発展連載記事一覧
この記事の著者

アステリア株式会社 黒柳開太郎(クロヤナギカイタロウ)

アステリア株式会社ネットサービス本部副本部長。商社系SIerでERPの営業を経て、アステリアに入社。その後パートナーセールス及びアライアンスを担当し、様々なパートナービジネスの立ち上げに関わる。その後Handbookビジネスの営業責任者を経て、現在、複数製品の事業責任者を務めている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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